「分かっていたのに、計算ミスをしてしまった…」という経験をしたことがある人は多いではないでしょうか。
この「計算ミス」は高校入試において、とてももったいないです。
「人間だから誰でもミスをする」という言葉があり、たしかにその通りではあります。
しかし、それでいいのでしょうか。入試では、そのわずか数点が合否を決めることもあります。そのため、危機感持って計算ミスを減らす努力をしてみましょう!
そこで今回は、高校入試の数学で計算ミスをなくすコツについて紹介します。
今回紹介する方法は、問題集を解くときや定期テストでも実践できることなので、ぜひやってみてください。
計算ミスをなくさないといけない理由
なぜ、計算ミスをなくさないといけないのでしょうか。
記事の冒頭でもお伝えしましたが、大事なことなのでもう一度お伝えします。
そもそも計算ミスとは「解法は分かっていたけど、その計算過程で間違えること」です。
解法自体が分からなかった場合は計算ミスとは言わないので、間違えた問題を全て計算ミスのせいにはしないようにしてください。
まずは、間違えた問題をきちんと分析することが大切になります。
では、計算ミスをなくさないといけない理由について説明します。
- 計算ミスでの減点はもったいないから
- その数点で合否が変わることがあるから
それぞれについて詳しくみていきましょう。
①計算ミスでの減点はもったいない!
何と言っても、計算ミスでの減点はもったいないです。
みなさんも一度は経験したことがあるかもしれませんが、採点の後に見直して「分かっていたのに計算ミスしている!」という部分があるととても悔しいですよね。
「解法が分かっていたのだから、いいじゃん!」と思ったとしても本番では点数にならないので、計算ミスであっても間違えは間違えになります。
なぜなら、試験では解答用紙に答えしか書かない場合、採点者は解く過程などが分からないため、部分点のつけようがないからです。
そのため、答えしか書かない問題の場合、「解答用紙に書いてある答えが全てである」という認識をもつようにしましょう。
②その数点で合否が変わることも!
入試は数点を競うものです。
そのため、計算ミスをしたかしていないかで合否が変わることは、可能性として大いにあります。
「計算ミスさえしていなければ合格していたのに…」と後悔しないように、計算ミスを防ぐための努力をしましょう。
計算ミスをなくすためにすべきこと
では、計算ミスをなくすためには何をすればいいのでしょうか。
今回は3つのことを紹介します。
- 途中式を書く
- 丁寧な字で書く
- =(イコール)は揃えて書く
途中式を書く
計算をする場合は、必ず途中式を書くようにしましょう。
途中式を書くことは、時間がかかるため「時間のロス」と思う人もいるかもしれません。
しかし、「頭の中で計算すること」はミスを招く原因になります。そのため、時間のロスとは思わず、途中式をきちんと書くようにしてください。
また、途中式を書くことは、見直しの際にも役立ちます。見直した際、途中式で間違っていた場合そこからやり直せばいいので、頭で計算していた場合よりも短い時間でやり直しができます。
では具体的にどのような点に注意して途中式を書けば良いのでしょうか?
1行で1つの計算をする
1行で1つの計算をするようにしましょう。
例えば、このような計算です。
(5x+2)(2x-3) =10x²-15x+4x-6
=10x²-11x-6
ぱっと見暗算でも出来そうですが、先述した通り暗算はミスの元です。
また、「頭の中で計算する時間」と「1つ1つ書く時間」はそこまで変わりません。
そのため、確実にミスを減らすためにも、1行で1つの計算をしてください。
丁寧な字で書く
数字は丁寧に書きましょう。
例えば、「0と6」「1と7」などを急いで書くと、見分けがつかないことが多いです。
今一度自身の文字を見直してみてください。
また、字はある程度見やすい大きさで書くことが大切です。そのため、計算用紙のスペースの使い方には気を付けましょう。
=(イコール)は縦に揃えて書く
式で「=」をつなげていく場合は、縦を必ず揃えましょう。
なぜなら、=が斜めなどになってしまっている場合、どの計算が前の式のどれを指しているのか分からなくなる可能性があるからです。
だんだんと=を斜めに書いてしまう人などは、問題演習などをする際にマス目のノートなどを使うと縦のラインが分かりやすいのでおすすめです。
計算ミスに気付くためにすべきこと
ここからは、計算ミスに気付くためにすべきことについて説明します。
これまで、計算ミスを防ぐ方法を紹介しましたが、人間なので計算ミスをすることは誰でもあります。
しかし、その場合は計算ミスをしたことに試験時間内で気付かなくてはなりません。
そこで、気付くためには2つの方法があります。
- 見直しをする
- 事前に自分の計算ミスのパターンを把握する
見直しをする
必ず見直しをするようにしましょう。
言うならば、見直しは採点者の前に自らが採点する作業です。
ここで間違いを見つけたとしても、まだ間に合います。
そのため試験の時間配分を決める際には、必ず見直しの時間を確保するようにしましょう。
見直しの方法
見直しの方法には主に2つあります。
- 1行ごとに元に戻るか確認
- 最初の式に当てはめて確認
1は、見直す時間が十分にある際に有効な方法です。1行ごとに確認をしていくとどこで間違えたのかがすぐ分かります。
2は、その答えが合っているのかどうかを瞬時に見分ける方法です。たとえば「X=3,Y=2」という答えが出た場合、与式に入れて答えが合うかやってみてください。
問題ごとに見直すか、最後に見直すかは人それぞれになります。自分に合った見直しのやり方を見つけてください。
しかし、問題ごとに見直しをしていたら、「最後まで解けない!」ということにもつながってしまう可能性はあるので気を付けましょう。
事前に計算ミスのパターンを把握する
事前に自分の計算ミスのパターンを把握することで、計算ミスをしやすいポイントが分かります。
あらかじめ把握しておくことで、見直しをする際にどこに気を付けて見ればいいのかが明らかになるのです。
計算ミスのパターンを把握するには、計算ミスした問題まとめノートなどを作成することをおすすめします。
また、自分では判断できないこともあるので、学校の先生や塾の先生に「よくどういうところで間違えているか」を聞いてみるのもいいでしょう。
直前期に計算ミスをなくすためには
直前期になり、過去問を解いていると計算ミスが目立つ…という人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は直前期だけでも、計算ミスを減らす方法を紹介します。
解法が分からない問題を考えるより、計算ミスを減らした方が点数があがる可能性があるので、計算ミスをなくすことに注力してみてください!
計算ミスをなくすためにすべきことができているか確認
計算ミスをなくすためにすべきことの、先述した3つのポイントが出来ているか確認してください。
- 途中式を書く
- 丁寧な字で書く
- =(イコール)は揃えて書く
数字の書き方などは、意識をするだけで今からでも変えられます。
自分なりの見直しの方法を確立する
試験本番でどのような時間配分にするか、どのように見直すのかなどといった、自分なりの「見直し方法」を確立させてください。
いくつか見直しのパターンを実践してみて、1番ミスを減らせたものを採用するといいでしょう。
まとめ
今回は、高校入試数学で計算ミスをなくすコツについて説明しました。
計算ミスでの減点はとてももったいないため、「計算ミスを防ぐ」ことを意識して問題に取り組みつつ、「計算ミスに気付く」ために見直しをしましょう。
計算ミスをなくすだけでも、点数が上がることにもつながるので、しっかりと対策をしましょう。