都立国立高校の入試まで時間がない。その中で「何を勉強すればいいのか分からない!」「時間がないけど成績が上がらない!」と焦ってしまう受験生も多くいると思います。
そこで今回は、入試直前期における都立国立高校の英語対策について説明します。効率の良い勉強方法や注意すべき点ついて掲載しているので、参考にしてください。
入試直前期で対策すべきこと
入試直前期は時間が限られているため、「無駄なく効率よく勉強すること」が成績アップのカギです。
この章では、都立国立高校の英語について、効率よく勉強するコツをご紹介します。
解けなかった問題を優先して対策をする
入試直前期に効率良く成績を上げるには、「できる問題をたくさん解く」ことよりも「できない問題を減らす」ことが大切です。
特に都立国立高校は「標準的な難易度の問題」を確実に得点することが重要です。
そのため、標準的な問題が解けなかった場合、次回は確実に得点するための対策をする必要があります。
失点を減らすためにも、過去問や演習問題で間違えたときは、解説を読んで終わりではなくもう一歩踏み込んで対策をしましょう。
具体的には「自分が問題を解けなかった原因」をしっかりと押さえ、苦手に応じた対策を取ることが得点アップのカギです。
それでは英語においてはどのようなことを苦手と感じる方が多いのでしょうか?
ここからは、都立国立高校の英語のポイントとなる長文問題について、その「具体的な原因と対策」の例を4つ挙げますので参考にしてください。
長文を読むのに時間がかかってしまった
都立国立高校の長文問題は1,000文字程度の文章量に加え、図や表などにも目を通しながら読み進める問題が頻繁に出題されます。
そのため、文章を理解しながら読むのに時間がかかってしまい、問題を解く時間が十分に取れない場合が多いと思います。
さらに「文章中の言葉を使って答える問題」が数題出題される傾向にあるため、文章を読み直す機会が生じます。
以上の理由から、文章を早く読むために「速読力」を上げることがとても有効です。
英文を読むスピードを上げるためには「文章を読んだ後すぐに同じ文章を読み直す癖」を減らすことが重要になります。できれば、「長文を読みながら前から理解する」というのが理想です。
この対策として「音読」が非常に効果的です。音読をすることで文章を前から理解する力が鍛えられ、文章を読み直す癖を減らす効果があります。
音読の応用として「シャドーイング」という方法もあります。これは、英文を見ずにリスニングの音源を追いかけて発音する勉強方法です。
シャドーイングは「速読力」だけでなく「リスニング力」も鍛えられるためとてもおすすめですので、ぜひ試してみてください。
時間配分をミスして最後まで問題を解けなかった
確実に解けるはずだった問題を残して時間切れとなることは非常にもったいないです。そのため、時間配分感覚をしっかりと身につけることが必要です。
長文読解の小問の種類として「単語を並べ替えて文章を作る問題」「本文と合致する選択肢を選ぶ問題」「本文中の単語を使って答える問題」などありますが、問題の種類に応じて解く時間は変わってきます。
さらに都立国立高校の英語の独自問題では、大問それぞれの後半部分に時間のかかる難しめの問題が出題される傾向にあり、時間配分が難しいです。
問題に慣れていない場合は、後半の問題に想定外の時間がかかってしまい、時間が足りなくなってしまうこともあるでしょう。
時間配分感覚を身につけるためには、過去問をできる限りたくさん解き、受験する高校の問題を解く感覚をあらかじめ把握しておくことが効果的です。
時間をしっかりと測り、本番同様の気持ちで解きましょう。
単語が分からず問題が解けなかった
長文問題は、知らない単語があると文章からその意味を推測する必要があるため難易度がかなり上がってしまいます。それに加え、単語の意味を推測する分、文章を読むスピードも遅くなってしまいます。
そのため、問題を解いていて単語力不足を感じた場合は、早急に単語の復習に取り掛かる必要があります。
今までやってきた単語帳を振り返り、忘れている単語を重点的に復習しましょう。
ケアレスミスをしてしまった
受験時に最も避けたいケアレスミスですが、本番でも陥りがちです。
都立国立高校の英語問題で想定されるケアレスミスとしては、
- 作文問題の「三単現のsのつけ忘れ」や「単語のスペルミス」による減点
- 「文章中の言葉で答える問題」について文章にない単語を使ってしまう
- 回答欄を間違えてしまう
などが挙げられます。
模試や過去問などでミスをしても、「ケアレスミスだからしょうがない」「次から気を付けよう」と思うだけで終わってしまう受験生は多いです。
しかし、注意するだけでは中々直らず、試験本番でも同様のミスを繰り返し失点をすることも十分あり得ます。
ケアレスミを繰り返さないためにも「問題文の重要な箇所には目立つ印をつける」「終了時間の5分前には必ず見直しの時間をとる」など、自分のミスに合わせて具体的な対策をすると良いでしょう。
入試直前期で注意すべきこと
これまで効率的な勉強方法について述べましたが、最後に入試直前期に注意すべきことについてご紹介します。
新しい参考書には手を出さない
直前期で新しい参考書に取り組み始めることはやめましょう。
模試や過去問に取り組む中で間違いが続いてしまうと、不安になってしまいつい新しい参考書に手を出す人もいます。
しかし、直前期に新しく買った参考書を終わらせることは、時間の都合上難しいです。また、新しい参考書に気を取られて、復習など他の勉強が疎かになってしまいがちです。
更に、やみくもに難しい問題ばかり解くと自信の低下につながる場合もあります。
本番の受験では、気持ちの状態もとても重要です。本番で自信をもって受験できるよう、今まで使い込んだなじみのある参考書を使って勉強するようにしましょう。
体調管理に気を付けよう
入試の直前には、体調管理が最も重要です。
過去問で難しい問題が解けず、焦りや不安などから夜遅くまで勉強する人もいるでしょう。
しかし、寝不足は体調不良や翌日の集中力の低下につながり、結果的に非効率になってしまう場合がほとんどです。寝る時間をしっかりと確保しましょう。
勉強時間をどうしても増やしたい場合は、「寝る時間を削る」ことよりも「起きているときの無駄な時間を勉強に充てる」ことができないか考えてみましょう。
例えば、「学校の休み時間に単語を数個だけでも復習する」「直前期はいつも見ているテレビを我慢して勉強時間にあてる」などです。
改めて自分の生活を振り返ってみると、このように勉強時間に充てられる部分があるかもしれませんね。
睡眠以外にも体調を整えるために、「栄養のある食事をしっかりと食べる」「うがいと手洗いをしっかりする」など、本人だけでなく家族で協力して気を付けることも大事です。
まとめ
入試直前期は、自分の得意な問題ばかりを解くのではなく「苦手の対策をして解ける問題を増やす」ことでが成績アップのカギです。
これまで使っていた参考書を活用して、解ける問題を増やしていきましょう。
そして「体調管理に気を付けること」が最も切です。
時間が足りずに焦る気持ちを堪え、睡眠時間は十分に確保してください。気持ちも身体も万全の状態で受験を迎えることができるようにしましょう。