中学英語の「現在完了」は、用法がいっぱいあってややこしい!
そう思っているなら、この記事を読んでみませんか?
用法を見分けるポイントを丁寧に解説して、もやもや解消につなげます!
現在完了とは
現在完了とは、現時点での経験・完了・継続を示すのに使われる表現です。
現在のことのみを表す現在形や過去のことのみを表す過去形とは違って、過去から現在のつながりを表現できるのが現在完了形です。
過去形と現在完了形、どちらを使うべきか迷ったときは、動作や状態が過去から現在まで続いているかどうかをよく考えてみましょう。
どの意味を持つかによって経験用法、完了用法、継続用法の3つに分けられますが、どの場合も「have [has]+過去分詞」という形で表されます。
用法によって現時点とどんなつながりを持っているかが異なるので、どの用法に当てはまるか見分けることが大切です。
現在完了形の3つの用法
現在完了は「have [has]+過去分詞」という形で表されます。
疑問文ではhave [has]が主語の前に置かれます。
現在完了形には大きく分けて3つの用法があり、文章の訳し方は用法によって異なります。
- 経験用法:~~したことがある
- 完了用法:~~したところだ/~~してしまった
- 継続用法:ずっと~~している
どの用法であるかを見分けるには、よく一緒に使われる単語を押さえておくのがコツです!
経験用法
経験用法は「~~したことがある」と訳し、現時点での経験の有無を表します。
例文をいくつか見てみましょう。
I have watched this movie once.
Ken has watched this movie many times.
Yuki has never watched this movie.
いずれも「この映画を見たことがあるかどうか」という現時点での経験の有無を表しています。
疑問文になると、have [has]が主語の前に置かれます。
Have you ever watched this movie?
――Yes, I have. / No, I haven’t. I have never watched it.
肯定文では回数の表現やbeforeが、否定文ではneverが、疑問文ではeverがよく使われます。
完了用法
完了用法は「~~したところだ/~~してしまった」と訳し、現時点で終わったかどうかを表します。
例文をいくつか見てみましょう。
I have just finished my homework.
Have you finished your homework yet?
――Yes, I have. I have already finished it.
これらの文では「宿題をしたことがあるかどうか」ではなく、現時点で「宿題が終わったかどうか」を表しています。
完了用法の肯定文ではjustやalreadyを、否定文や疑問文ではyetがよく使われます。
継続用法
継続用法は「ずっと~~している」と訳し、過去から現在まで続いているかどうかを表します。
継続用法には次のような文が挙げられます。
I have lived in Canada for three years.
こちらは「3年間」という言葉からわかるように、経験の有無や現時点までに終わったかどうかを表した文章ではありません。
過去から現在までの「3年間」という期間、ずっと続いているかどうかといった継続性を表しています。
このように、過去と現在が継続的につながっているかどうかを示す場合に継続用法は使われます。
そのため、疑問文では次のように「How long」を使って「期間」を問うものがあります。
How long have you lived in Canada?
――For three years.
また継続用法では期間が話題に挙げられることが多いので、よくforやsinceが一緒に使われます。
なお、継続用法の1種として「現在完了進行形」というものがあります。
現在完了進行形
現在完了進行形は、過去のある時から現在まである動作が続いていることを表すときに使います。
have [has] been ~~ingの形で表します。
具体的に例文を見てみましょう。
I have been studying English since 9 a.m.
この文は、英語の勉強を「ずっとし続けている」ことを表しています。
勉強し始めた午前9時から現在まで継続的につながっているので、継続用法であることに違いはありません。
しかしなぜ「現在完了進行形」という分類になっているのでしょうか?
ここで、続いているのは「状態」ではなく「動作」であることに注目しましょう。
継続用法自体は「状態の継続」にも使われる表現ですが、現在完了進行形は「動作の継続」についてのみ使われます。
これは、進行形がそもそも「動作」に対して使われる表現だからです。
現在完了の継続用法を目にしたら、使われる動詞が状態を表すものか動作を表すものかもよく見ておきましょう。
現在完了の問題を解いてみよう
それでは練習として、例題を解いてみましょう。
“日本語の意味になるように英語を並び替え、英文を完成させなさい。
ただし使わない語が1語含まれている。
また文頭に来る語も小文字で示してある。
彼女は長い間、新しい本が欲しいと思っている。
wanted / new / for / has / a / just / time / a / book / she / long”
では、早速解いていきましょう。
「長い間」という期間を示す言葉があることから、現在完了形の継続用法を使うことが読み取れます。
この「長い間」という期間は「for a long time」で表せます。
そして、その長い間「彼女は新しい本が欲しい」状態が続いているので、これを英語に直しましょう。
She has wanted a new book.
ここに「長い間」という修飾語を付ければ完成です。
She has wanted a new book for a long time.
使わなかった語はjustですね。
justは現在完了形の表現でよく使われる単語ではありますが、justをよく使うのは完了用法です。
用法の判断がしっかりできるようになっておきましょう。
現在完了の勉強方法
問題の感覚がつかめたところで、勉強方法をまとめましょう。
用法を見分ける練習をしよう
例題の解説でも触れたように、3つの用法の使い分けが大切です。
文章中に使われている単語などから、経験・完了・継続のどの用法なのかを見分けられるよう練習しておきましょう。
現在とのつながりをイメージしよう
3つの用法それぞれについて、過去の出来事や状態、動作と現時点にどのようなつながりがあるのかよくイメージトレーニングしておきましょう。
ここでイメージをはっきりさせておくと、単語以外からも用法の見分けがつくようになります。
応用問題に対応できる力もつくので、文章から状況をイメージできるようになっておきましょう。
現在完了の直前対策法!
それでは具体的に、現在完了の直前対策としてどのようなことに取り組めば良いのでしょうか?
よく一緒に使われる単語や表現を押さえておく!
3つの用法それぞれでよく一緒に使われる単語や表現をおさらいしておきましょう。
まとめ
中学英語の現在完了が理解できたでしょうか?
いつの話をしているのか、どんな意味になるのか……使い分けが難しい表現ではありますが、使いこなせばその分力強い武器にもなります。
この記事で苦手を払拭し、ライバルに一歩差をつけましょう!