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高校受験生必見!中学英語の最後にして最大の壁!関係代名詞のいろは

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中学3年生で学習し、中学英文法で最も重要な単元である「関係代名詞」。

受験勉強で忙しい3年生の時期に学習するため、知識が十分でないまま入試本番を迎えてしまう受験生も多いです。

しかし、関係代名詞は今後の英語学習においても非常に重要な単元のため、今からしっかりと知識をつける事が必要です。

今回の記事では関係代名詞の基本から入試実践まで様々な知識をお伝えします。

関係代名詞とは

関係代名詞には2つの役割があります。

  1. 接続詞のように2つの文をつなげるはたらきをする
  2. 名詞を修飾する

それではそれぞれの働きについて一緒に見ていきましょう。

接続詞のように2つの文をつなぐ役割

接続詞には「2つの文をくっつける」という役割があります。

ではこちらの日本語の2つの文をくっつけてみましょう。

  • 彼女は私の妹です
  • 私の妹は3年間アメリカに住んでいました

彼女は3年間アメリカに住んでいた私の妹です」になりますね。

ではこれを英文で見てみましょう。

関係代名詞を利用して2つの英文を繋げる図

これをまとめると以下のようになります。

関係代名詞を使って2つの英文を繋げた図

まとめる時に「who」が出てきましたね。whoは関係代名詞です。このように、2つの文をくっつける時に必要なのが「関係代名詞」です。

who以外にも関係代名詞は様々な種類が存在します。後ほど詳しくお伝えします。

名詞を修飾する役割

もう一つの「名詞を修飾する」役割を見てみましょう。

関係代名詞の前後の2つの英文の修飾関係の図

who以下の「3年間アメリカに住んでいた」という文が「私の妹」を詳しく説明しています。

つまり、関係代名詞以降の文(who…years)という部分が名詞を修飾しているのです。

関係代名詞は2つの文を繋ぐだけでなく、名詞を修飾することを助ける働きをします。

次にこれらについてもっと詳しく考えていきます。

関係代名詞の種類

先ほど関係代名詞には様々な種類があるとお伝えしました。

関係代名詞には3つの種類があります。

  1. 主格の関係代名詞
  2. 目的格の関係代名詞
  3. 所有格の関係代名詞

こちらの3つです。

言葉だけ見てもイメージが湧かないと思うので、これからひとつずつ詳しくご紹介します。

主格の関係代名詞

主格の関係代名詞は「主語になる関係代名詞」のことを指します。

例えば、先ほどの例文で確認してみましょう。

関係代名詞の節の中の仮主語と仮動詞の図

ここの1文では、関係代名詞のwhoが動詞のlivedの「主語」の働きをしています。

語順は「先行詞+関係代名詞+動詞」です。きちんと語順を確認してから判断しましょう。

主格の関係代名詞は、3種類あります。

  1. whoヒト
  2. whichヒト以外
  3. that全てOK

この3つです。前にある先行詞が「ヒトかヒト以外か」で「whoかwhich」が分かれます。「that」はヒトであっても、ヒトでなくても使うことができます

※先行詞=関係代名詞によって修飾される名詞句

目的格の関係代名詞

目的格の関係代名詞は「文の目的語になる関係代名詞」のことを指します。

今度は別の例文で見てみましょう。

  • これはメガネです
  • 私はこのメガネを昨日買いました

この2文を「これは私が昨日買ったメガネです」という1文にまとめたとします。

目的格の関係代名詞whichを利用して文を作った図

皆さんはこれを見て、何かお気づきでしょうか?

関係代名詞のあとに「目的語が抜けていますね

本来なら’’I bought the glasses’’となるはずですが、’’the glasses’’が省略されています。

それは”the glasses”が関係代名詞のwhichに置き換わり、そのまま目的語の働きをしているからです

語順は「先行詞+関係代名詞+主語+動詞」です。きちんと語順を確認してから判断しましょう。

目的格の関係代名詞は、3種類あります。

  1. whomヒト
  2. whichヒト以外
  3. that全てOK

この3つです。前にある先行詞が「ヒトかヒト以外か」で「whomかwhich」が分かれます。「that」はヒトであっても、ヒトでなくても使うことができます。

主格はwhoですが、目的格はwhomなので混ざらないように注意しましょう!

所有格の関係代名詞

所有格の関係代名詞は「所有格になる関係代名詞」のことを指します。

「所有格になるってどういうこと…?」と思う方が多いと思います。わかりやすいようにまとめると「〜の」の働きをする関係代名詞と考えてください。

今から詳しくご説明します。

今度は別の例文で見てみましょう。

  • 私は彼の事が好きです
  • 彼の姉は女優です

この2文を「私は姉が女優の彼事が好きです」という1文にまとめたとします。

所有角の関係代名詞whoseを使って文を繋げた図

「〜の(所有)」には「whose」を使います。

つまり、所有格の関係代名詞は「whose」たったひとつです。所有格の目的格だけは便利なthatに置き換えることはできません。

もう一度まとめる前の文を見てみましょう。

私は彼の事が好きです(I like him.
彼の姉は女優です(His sister is an actress.)

2文目のHisがなくなり、whoseに変化していることがわかりますね。このように所有格の働きをするのが所有格の関係代名詞です。

関係代名詞の出題傾向

ここまで関係代名詞について詳しく見てきましたが、実際の入試ではどのように出題されるのでしょうか?

実際の高校入試問題を解いてみよう

問題を解きながら、傾向を掴みましょう。今回は、2016年度 愛知県公立高校入試Bグループ 英語 大問2を取り扱います。

問題

()内の語句を正しい順序に並べ替えなさい”【改】

Later they (India / a new tea / drinking / started / was found in / that )

ここでポイントなのは、主語と動詞を意識する事です。その上でどこに関係代名詞を挿入するかを考えます。

ここでの主語は“they”です。さて、動詞はどれになるのでしょうか?

候補は2つです。“started”か“was found in”ですね。

そこで動詞の性質を考えます。“started”の後ろはing形が来て「〜を始める」という意味になるルールがあります。よって“started drinking”です。

さらに、“was found in”はwasなので単数名詞のみ主語として取れます。しかし今回の文の主語はtheyなので複数ですね。

よって、動詞は“started”になります。そして“drinking”の対象の名詞“a new tea”が後に来ます。ここまでをまとめると“Later they started drinking a new tea”です。

残るは(India / was found in / that )の3つです。ここで関係代名詞の“that”の出番が来ます。

この“that”は主格の関係代名詞でしょうか?目的格でしょうか?所有格でしょうか?判断する基準は「語順」です。

もう一度確認しましょう。

主格の関係代名詞の語順は「先行詞+関係代名詞+動詞」です。目的格の関係代名詞の語順は「先行詞+関係代名詞+主語+動詞」です。所有格はwhoseだけなので、所有格でない事がわかります。

このことを踏まえると、残りの(India / was found in / that )で構成され得るのは“a new tea”を先行詞とした「先行詞+関係代名詞+動詞」です。つまり今回の“that”は主格の関係代名詞です。

この語順にあてはめると“Later they started drinking a new tea that was found in India”になります。thatの節が先行詞“a new tea”を修飾しています。

たしかに“that India was found in“でも「先行詞+関係代名詞+主語+動詞」だから当てはまりますが、きちんと意味を考えて並び変えましょう

語順だけ暗記し、それに当てはめてしまう受験生が多いです。まず「先行詞は何か?」を考え、次に「この先行詞をどのように修飾できるのか?」と意味を考えて行ってください。

この場合だと先行詞は“a new tea”なので「そのお茶はインドで発見された」という文で修飾すれば意味が通りそうと考えます。このように文と文をくっつける前の元の文をイメージする事が大切です。

受動態で“a new tea was found in India“となります。ここで“a new tea”を関係代名詞の“that”に変えます。

よって正解は、started drinking a new tea that was found in Indiaです。

皆さん、いかがでしたでしょうか?関係代名詞の問題はこのような形で出題されることが多いです。

関係代名詞が省略されるパターン

さきほど解いていただいた問題は関係代名詞が文中にあるパターンでした。しかし関係代名詞はいつでも文中に入っているというわけではありません。

関係代名詞は省略できるパターンとできないパターンがあります。今からご紹介します。

主格の関係代名詞は省略できませんが、目的格の関係代名詞は省略可能です。これはなぜでしょうか?

主格の関係代名詞が省略できない理由

I met the girl who lived in China for 2 years.(私は中国に2年間住んでいたその女の子に会った)という文の主格の関係代名詞whoを省略してみましょう。

主格の関係代名詞が省略できない理由

何か気づくことはありますか?主格の関係代名詞を省略するとどの語が動詞であるかが分からなくなってしまいます。よって省略は絶対にできません。

目的格の関係代名詞が省略できる理由

主格の関係代名詞は省略できませんが、目的格の関係代名詞は省略できます。今回も例文で確認しながら考えてみましょう。

目的格の関係代名詞が省略できる理由

皆さん、お気づきでしょうか?目的格の関係代名詞を省略しても文法・意味において全く問題ないのです。よって、目的格の関係代名詞は省略可能です。

関係代名詞の必勝法

ここまで関係代名詞について詳しく見てきたからには、高得点を取りたいですよね!

そのようにやる気がみなぎっている皆さんに関係代名詞の必勝法をご紹介します。

先ほど少しご紹介したように関係代名詞は以下の出題パターンが頻出です。

  • 並べ替え問題
  • 空欄穴埋め問題
  • 英作文

ここで必勝法において最も重要なのが「英作文」です。

「並べ替えも空欄穴埋めもできるけど、英作文になった途端できなくなる…」なんて受験生はたくさんいます。ここが多くの受験生が見落としがちで、習得の難易度が高いです。

英作文はたいていの場合、関係代名詞を使って構成します。

つまり、関係代名詞を利用した英作文を作成できるようになればは、今後の英語学習にとって大いに役に立ちます。

また、関係代名詞を使った英作文が解ける人は関係代名詞の単元の理解は十分にあると言えます。このように、英作文によって単元の総合力がはかれるのです。

では、どうして多くの受験生は英作文ができないのでしょうか?それは「英作文への抵抗感」です。

英作文というワードを聞くだけで、ハードルが高い印象を持ってしまいます。

しかしその心配は要りません。ステップを理解していれば大丈夫です。

そのステップは3つあります。

  1. 元の文を作る
  2. 修飾したい名詞(先行詞)を見つける
  3. 修飾したい名詞(先行詞)の直後に修飾句をくっつける

このように英作文は単純です。「修飾したい名詞の後に関係代名詞を挿入すれば良いのです

実際に英作文を解いてみましょう。

“昨日私が会った男性は私の叔父です。”

ステップ1「元の文を作る」をしましょう。

  • The man is my uncle.
  • I met him yesterday.

この2文を作るのは簡単なことだと思います。

メインになる文は「男性は私のおじです」なので、The man is my uncleはそのままにしておきます。

“I met him yesterday”で先行詞と同じところはhimですね。これを関係代名詞のwhoに変えて前に持ってきます。すると、“who I met yesterday““になります。

そこで、先行詞the manの直後に“who I met yesterday““入れるだけで完成します。

よって“The man who I met yesterday is my uncle.“

動詞のisの前に色々な単語が入っていて違和感があるかもしれませんが、文法的にはこれが正解です。これに慣れていきましょう。

想像より、簡単だったと思います。このように基本に忠実に考えれば英作文は難しくありません。

他の受験生と差をつけるために、英作文に取り組みましょう。

まとめ

関係代名詞は中学3年生で勉強する単元なので、急ぎ足で習得する事になるでしょう。

しかし、今後の英語学習にとっても非常に重要な単元です。

だからこそ、早めに勉強する事が入試を有利に進めるカギとなります。効率的に先取学習をしたい方にはスタディサプリがおすすめです。有名なカリスマ講師、関正生の授業で関係代名詞の単元を学習できます。

この単元に自信を持って入試会場に向かいましょう!

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監修者|橋本拓磨

橋本拓磨

東京大学法学部を卒業。在学時から学習塾STRUXの立ち上げに関わり、教務主任として塾のカリキュラム開発を担当してきた。現在は塾長として学習塾STRUX・学習塾SUNゼミの運営を行っている。勉強を頑張っている学生に受験を通して成功体験を得て欲しいという思いから勉強効率や勉強法などを届けるWEBメディアの監修を務めている。

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