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都立高校入試における化学反応式の傾向と対策とは?重要な式を覚えて得点源にしよう!

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「化学反応式を覚えるのがどうしても苦手…」
上記のようになかなか化学反応式が答えられない学生は多いです。

しかし、化学反応式は理科の化学分野において重要な知識であるため、ここをしっかりと覚えていないと他の問題にも対応できなくなる恐れがあります。

特に都立高校の理科の大問5では化学反応式を記入させる問題が頻出のため、高校入試においては避けて通れない分野です。

とはいえこの分野は出題傾向がある程度決まっているため、一度化学反応式を暗記してしまえば得点源になります。

今回の記事では、「化学反応式は高校入試においてどれくらい出題されるのか?」「高校入試で押さえるべき化学反応式」を紹介をしていきたいと思います。

都立高校入試の化学反応式の出題傾向

都立高校入試の共通問題では、化学反応式は大問5を中心に出題されます。

例えば直近5年間の入試では以下の内容が出題されています。

  • 2016年度:大問3でビーカー内で起きた化学変化を化学反応式で表す問題
  • 2018年度:大問5で化学エネルギーが電気エネルギーに変換される時の化学反応式を答える問題
  • 2020年度:大問5で物質Cを水に溶かした時の電離の様子を化学式とイオン式で解答させる問題

このように化学反応式を答えさせる問題は高校入試において頻出であるため、しっかりと勉強する必要があります。

また、2017年度は化学反応式自体を解答させる問題はないですが、化学変化に関連する問題が出題されています。

実験の考察問題は必ず出題されるので、そのような化学反応式に関連する問題も含めて対策しましょう。

化学反応式の対策方法とは?

化学反応式の対策をするためには、まず元素記号と化学式をしっかり覚えましょう。

例えば下記のような化学式です。
水素→H2
塩素→CI2
窒素→N2
酸素→O2

元素記号と化学式を覚えていなければ化学反応式は書けません。逆に物質と化学式が紐づいていればある程度ボリュームのある化学反応式も理解しやすくなります。

高校入試で覚えるべき化学反応式


高校入試でよく出やすい覚えるべき化学反応式を一覧にしました。

下記の内容が覚えられていれば大抵の入試問題には対応できるようになります。

絶対に出る10

化学変化
化学反応式
水素+酸素→水(化合)
2H2+O2→2H2O
水→水素+酸素(分解)
2H2O→2H2+O2
酸化銀→銀+酸素(分解)
2Ag2O→4Ag+O2
塩化銅→銅+塩素(分解)
CuCl2→Cu+Cl2
硫化鉄→鉄+硫黄(分解)
FeS→Fe+S
マグネシウム+酸素→酸化マグネシウム (化合)
2Mg+O2→2MgO

酸化銅+炭素→銅+二酸化炭素(酸化銅の還元)
2CuO + C→2Cu + CO2
酸化鉄→鉄+酸素(分解)
Fe3O→3Fe+2O2
塩化水素+水酸化ナトリウム→塩化ナトリウム+水
(塩酸+水酸化ナトリウムの中和)
HCI+NaOH→NaCI+H2O
過酸化水素水→酸素+水
2H2O2→O2+2H2O

できれば覚えるべき5
化学変化
化学反応式
炭酸水素ナトリウム+塩酸→水+二酸化炭素+塩化ナトリウム(炭酸水素ナトリウムの中和)
NaHCO3+HCl
→NaCl+CO2+H2O
水素+塩素→塩酸(化合)
H2+Cl2→2HCl
炭素+酸素→二酸化炭素
(炭素の燃焼)
C+O2→CO2
石灰石(炭酸カルシウム)+塩酸 →塩化カルシウム(化合)
CaCO3+2HCl→CaCl2+CO2+H2O
マグネシウム+塩酸→塩化マグネシウム+水素
Mg+2HCl→MgCl2+H2

私立を受験するなら覚えるべき5
化学変化
化学反応式
窒素+水素→アンモニア(化合)
N2 + 3H2 → 2NH3
炭酸カルシウム+二酸化炭素→炭酸水素カルシウム(化合)
CaCo3+CO2→Ca(HCO3)2
塩酸+アンモニア→塩化アンモニウム(塩酸とアンモニアの中和)
HCl + NH3 → NH4Cl
硫化鉄+塩酸→塩化鉄+硫化水素(硫化鉄と塩酸の反応)
FeS+2HCl→FeCl2+H2S
硫酸+塩化バリウム→硫酸バリウム+塩酸(硫酸 + 塩化バリウム)
H2SO4+BaCl2→BaSO4+2HCl

高校入試で覚えるべきイオン式・電離式

化学反応式だけじゃなくイオン式と電離式は合わせて覚えましょう。

陽イオン
水素イオン→ H+
ナトリウムイオン→Na+
バリウムイオン→Ba2+
カルシウムイオン→Ca2+
アンモニウムイオン→NH4+
銅イオン→Cu2+
亜鉛イオン→Zn2+
カリウムイオン→K+

陰イオン
塩化物イオン→Cl–
水酸化物イオン→OH–
硫化物イオン→S2-
炭酸イオン→CO32-
硫酸イオン→SO42-
酢酸イオン→CH3COO–

電離式
塩化銅→銅イオン+塩化物イオン
CuCl2→Cu2++2Cl–
塩化水素→水素イオン+塩化物イオン
HCl→H++Cl-
塩化ナトリウム→ナトリウムイオン+塩化物イオン
NaCl→Na++Cl–
水酸化バリウム→バリウムイオン+水酸化物イオン
Ba(OH)2→Ba2+2OH–
水酸化ナトリウム→ナトリウムイオン+水酸化物イオン
NaOH→Na++OH–
水酸化カルシウム→カルシウムイオン+水酸化物イオン
Ca(OH)2→Ca2+++2OH–
硫酸→水素イオン+硫酸イオン
H2SO4→2H+SO42-
硝酸→水素イオン+硝酸塩
HNO3→H++NO3
酢酸→水素イオン+酢酸イオン
CH3COOOH→H++CH3COO–

化学反応式を書く時に注意するべきこと

化学反応式を書く原則として、「反応前の物質を左辺・反応後の物質を右辺」に書くということを守ってください。

また、解答する際には、反応前と反応後の物質を繋ぐ矢印は必ず「→」を記入しましょう。

なぜなら反応前と反応後の物質が合っていたとしても、矢印の記号の表記で失点になってしまうからです。

また、化学変化が起きても原子の数と種類は変わりません。そのため、化学反応前と反応後で原子の数が等しくある必要もあります。

また、化学反応式を覚える時は必ず「何の反応なのか」もセットで覚えましょう。

例えば
2H_2O→2H_2+O_2は水の「電気分解」

2Mg+O_2→2MgOは「燃焼」

など、上記のように意識して覚えましょう

まとめ

上記のように高校入試で出やすい化学反応式は20種類以上あるので、化学式を一つ一つ見ていくと膨大な作業に見えるでしょう。

しかし、元素記号と化学式を一度覚えれば、あとはそれらを組み合わせて化学反応式を作るだけなので、しっかりと勉強すれば得点源にもつながる分野です。

まずは元素記号と化学式を覚えて、次によく出やすい化学反応式を暗記することで、理科の化学分野を得意にしましょう。

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監修者|橋本拓磨

橋本拓磨

東京大学法学部を卒業。在学時から学習塾STRUXの立ち上げに関わり、教務主任として塾のカリキュラム開発を担当してきた。現在は塾長として学習塾STRUX・学習塾SUNゼミの運営を行っている。勉強を頑張っている学生に受験を通して成功体験を得て欲しいという思いから勉強効率や勉強法などを届けるWEBメディアの監修を務めている。

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