私立明治学院高校の数学入試では、教科書レベルの基本的な問題も、応用的な問題も出題されます。
ただそれと同じくらいに対策しなければいけないのが「計算力」。計算量の多い問題を時間内に解ききる処理能力がなければ明治学院高校の数学を攻略するのは難しいでしょう。
ここではそんな明治学院高校の数学入試について傾向と対策をご紹介します。
私立明治学院高校入試数学の傾向分析
明治学院高校の国語入試は、大問が5つで構成されています。
それではそれぞれの大問の構成、出題内容、難易度などを見てみましょう。
私立明治学院高校入試数学の大問構成と出題範囲
明治学院高校の数学入試は、次の大問と内容で構成されています。
- 大問1 小問集合
- 大問2 確率or関数とグラフの問題
- 大問3 平面図形or平面図形と他分野の融合問題
- 大問4 空間図形
- 大問5 二次関数と一次関数or立体図形
構成は大問が5つ。設問数は全部で20問前後です。
大問4は最近の出題では空間図形が続いていますが、それより以前の年には「関数とグラフの問題」「方程式」「確率」など年度によって変わっています。
全体的に心得ておきたいのは「計算量の多さ」です。難易度が低くても計算量のある問題が多いので、その点で効率的に時間内に解ききらなければいけません。
それでは各大問の出題内容について詳しく見てみましょう。
大問1 小問集合
それぞれ独立した小問が出題されます。出題数は9~10問程度。
小問は全て教科書水準の基本的な問題が出題されます。ただ計算量が多いことも考えると、全て一発で正解にたどり着きたいところです。
逆に言うと過去問として解く中で、この大問1で間違えた設問は、まだ教科書のレベルにも達していないということ。もし間違えたならばその分野は必ず復習しておきましょう。
大問2 確率or関数とグラフの問題
確率であっても、関数とグラフの問題であっても、私立高校受験には頻出の問題が出題されます。難易度も易しいものなので、それまでに対策をきちんとしていれば確実にとれるところでしょう。
ちなみに、2019年にはそれまでと異なり「度数分布表」を用いた出題がされています。こうした馴染みの薄い出題であっても、焦らず対応したいところです。
大問3 平面図形or平面図形と他分野の融合問題
小問2~3問の大問ですが、基本的な問題も応用的な問題も出てきます。
やや難しめな問題で検討がつかないときには、必ず図形に書き込みながら手を動かして考えましょう。
大問4 空間図形
こちらも大問3と同様、基本的な問題も応用的な問題も出てきます。
過去には関数の単元がグラフなしで文章題として出題されるなど、少し変わった形で出題されることもありました。そうした出題があっても身構えず、丁寧に問題の情報を拾っていきたいですね。
大問5 二次関数と一次関数or立体図形
それまで立体図形の出題が続いていましたが、2019年と2020年に二次関数と一次関数の問題になっています。
小問の中で出来る問題から確実に点につなげたいところです。基本的に小問の最後の問題が難易度が高くなっているので、もし解けるならばチャレンジするというスタンスが良いでしょう。
私立明治学院高校入試数学の難易度
教科書レベルの基本的な問題から、少々難易度が上がった応用問題が出題されます。
また特徴的なのが「計算量の多さ」。基本的な問題なども計算の量が多くなっているのでそれだけで時間がとられます。大問1の小問集合であっても、確認のための計算をしている時間はとれないでしょう。
そうすると「じっくり考えて解く」よりも「効率的に解ける問題をとる」ことが大切。
大問の後半に出てくる難易度の高い問題は、「解けそう」で「時間がある」ならチャレンジしてもいいですが、そうでなければ簡単な問題の見直しに切り替えましょう。
私立明治学院高校入試数学解答の際の時間配分
数学の試験時間は50分です。
試験の際には次の時間配分で解くことをおすすめします。
- 大問1 15分 小問集合
- 大問2 8分 確率or関数とグラフの問題
- 大問3 8分 平面図形or平面図形と他分野の融合問題
- 大問4 8分 空間図形
- 大問5 8分 二次関数と一次関数or立体図形
時間配分は合計すると47分。大問1以外の問題は同じくらいの時間で解くことを目標にしましょう。
ただ、検討もつかないような問題は切り替えるのも大切。その分の時間を「もう少し考えれば解けるかも」と思う問題や「計算を確実に」と思う問題に充てることも必要です。
私立明治学院高校入試数学の対策と勉強法
明治学院高校を志望することが決まっているなら、できるだけ早い段階から学習計画を組んでおきましょう。
中1・中2のうちにやっておきたい対策
教科書レベルの基本的な問題を落とさないようにしなければいけませんから、中1・中2で大切なのは学校の授業です。
まずはこの時期に学校で習う内容を確実に身につけましょう。ただ授業を受けて出された宿題をしていくだけでなく、別に問題集に取り組むなどして日々の学習の精度を高めます。
中1・中2のうちは基礎を何度も繰り返してしっかりと地盤を固めることが大切です。
中3の夏前までにやるべき対策
中3の夏前までには計算力をつけましょう。
中1・中2のうちに問題集を解くようにしていればある程度計算の量は解いていると思います。できればその問題集と並行しながらやりたいところです。
効率的な計算の方法を考えながら特訓しましょう。できれば計算のコツなど先生に教えてもらいながらスキルアップをしていくのが効率的です。
中3の夏休みにやるべき対策
いくらコツコツと勉強してきても苦手な分野はどうしても出てきてしまうと思います。そのため、苦手なところはその都度解消していく姿勢は常に持っていましょう。
それでもどうしても苦手な分野が残ってしまっていたら夏休みに解消しておきます。
明治学院高校の数学はまんべんなく色々な分野から出題があるので、苦手な分野をなくしておくのはとても大切です。
また夏休みには問題演習も大切。これまでやってきた計算力などを生かしながら、実践的な問題を問題集などを用いて解いてみましょう。
中3の秋に取り組むべき対策
秋には実際の過去問を開始します。
試験時間50分を守り、本番と同じように解いてみてください。
これを解くことで「計算で時間が足りなかった」「基本問題で間違えた」など自分の立ち位置が見えてくるはず。そうなったら今度は出てきた課題をクリアしていきましょう。
明治学院高校で出題される問題は、他の私立高校の入試でも頻出の問題が多いです。
そのため、明治学院高校の過去問をやってみるのはもちろん、他の同じレベルの高校の過去問も同じように実践形式でたくさん解いてみましょう。
中3冬・受験直前期に取り組むべき対策
入試直前は新しいことに手を出さず、それまでの復習を基本とします。
すでに解いた過去問も問題集も、分からないままになっているところはないでしょうか?一度間違えた問題は、もう一度自分の頭で問題から答えまでの道のりを説明できるようにしなければ定着しません。
それまでに勉強した内容を丁寧に復習することで、積み重ねてきた勉強の精度がぐんと増しますよ。
まとめ
基礎をかためたり計算力をつけたりする勉強はコツコツ積み重ねていく必要があります。
そのため短い期間で身につくものではありませんので、中1や中2からきちんと準備できた人が有利です。
中3になってからは実践を意識し、よりレベルの高い勉強を目指してください。