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高校入試対策!社会の「三権分立」がわかる!出やすいポイントと勉強法を徹底解説!

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今回は中学の公民で必ず押さえておきたい「三権分立」について解説します。

国の仕組みを理解するにあたって基礎となる制度なので、しっかり理解できるようになりましょう!

三権分立とは

国の権力は立法・行政・司法の3つに分けられます。

日本では、立法を国会、行政を内閣、司法を裁判所という3つの独立した機関がそれぞれ担っています。

このように国の政治組織を三権に分けることを三権分立(制)といいます。

三権分立制は、権力分立制とも呼びます。

なぜ三権分立が必要か

「国の権力は1か所にまとまっていたほうが仕事が速く進むんじゃないの?」

「なぜ3つに分ける必要があるの?」

こういった疑問を持つかもしれませんが、三権分立制を導入しているのには理由があります。

それは権力が1か所にまとまると強大すぎるからです。

1か所に強い権力が集中すると、その1か所ですべての物事が決められてしまいます。

国民の意思に反した政策が進められていても、誰も反論することができず、国民の自由はおびやかされてしまいます。

そうならないように、権力を分散させるのが狙いです。

また3つの組織が役割を分担することでお互いの仕事を監視し合うことができます。

監視というとまるで悪いことをしたような印象を受けるかもしれませんが、監視とはもともと悪いことが起こらないように見張るという意味です。

立法・行政・司法を担う組織が、互いに横道にそれていないか、間違ったことをしていないかを見張ることで、国の政治が悪い方へ進まないようにしているのです。

三権と国民

さて、それでは実際に三権がどのように見張り合っているのかを見ていきたいのですが、その前に三権(国家)と国民の関係をおさらいしましょう。

なぜなら、三権分立制について考える上では国民と国家の関係を把握しておくことが大前提となるからです。

三権と国民の関係は次のとおりです。

  • 国会:国民が選挙によって国会議員という代表者を決める
  • 内閣:国民の世論が実際の政治に反映される
  • 裁判所:国民審査によって適格かどうかを判断する

このように国民は三権すべてに関わっていますが、直接国民がその構成員を選んでいるのは国会だけです。

この国民と三権との関係をぼんやりとでもいいので頭に置いた上で、三権同士の関わりを見ていくようにしましょう。

こうした背景を考えながら学び、国の三権が自分とつながった身近なものであると捉えることで、より覚えやすくなります。

三権の関係

立法・行政・司法という三権の関係性は次の図のようになっています。

この図を簡単なイメージにすると、

国会→内閣 トップを決める
内閣→国会 その都度集められる

国会→裁判所 人を見張る
裁判所→国会 まちがってないか審査する

内閣→裁判所 トップをきめる
裁判所→内閣 まちがってないか審査する

ということになります。

三権の関係がおおまかにつかめたところで、内容を詳しく見ていきましょう。

国会と内閣

国会が内閣に対してできることは次のとおりです。

  • 内閣総理大臣の指名
  • 内閣不信任決議

内閣のトップを決めたり、今の内閣は信頼できないとして内閣全体を辞めさせたりできます。

これに対し、内閣が国会にできることは次のとおりです。

  • 国会の召集
  • 衆議院の解散

実際に政策を実行に移す中で必要と判断した場合に、内閣は国会を動かすことができます。

内閣と裁判所

次に、内閣が裁判所に対してできることは次のとおりです。

  • 最高裁判所裁判長の指名
  • 裁判官の任命

誰を裁判所に置くかを決めることができるのは内閣です。

これに対し、裁判所が内閣にできることは次のとおりです。

  • 命令・規則・処分の違憲・違法審査

内閣が政策を実行に移す中で、憲法や法律に違反していないかを審査しています。

裁判所と国会

最後に、裁判所が国会に対してできることは次のとおりです。

  • 法律の違憲審査

立法権をもつ唯一の機関である国会がつくった法律が、憲法に違反していないかを審査するのは裁判所です。

これに対し、国会が裁判所にできることは次のとおりです。

  • 裁判官の弾劾裁判

弾劾裁判とは、人を裁く身である裁判官自身が身分にふさわしくない行為をしたときに、その裁判官を辞めさせるかどうかを判断する裁判です。

この弾劾裁判を行えるのは国会です。

三権分立の練習問題を解いてみよう

ここまで三権分立について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?

それでは確認のために問題を解いてみましょう。

“(1)三権のうち、内閣が担っている権力はなにか。
(2)国会が裁判所に対して行える裁判をなんというか。
(3)国会は内閣に対してなにを指名できるか。”

では、早速解いていきましょう。

日本では、立法権を国会、行政権を内閣、司法権を裁判所がそれぞれ担っています。

よって、(1)の「内閣が担っている権力」は「行政権」です。

(2)の国会が裁判所に対して行える裁判は「弾劾裁判」でしたね。

(3)ですが、国会が内閣に行えることは次の2つです。

  • 内閣総理大臣の指名
  • 内閣不信任決議

「なにを指名できるか」が問われているので、答えは「内閣総理大臣」となります。

三権分立の勉強方法

問題の感覚がつかめたところで、勉強方法をまとめましょう。

図をまるごと覚えよう

三権分立の下記の図は、必ずといっていいほどテストによく出ます。

三権同士の関係を示す矢印のうち、どこを空欄にされても答えられるよう覚えておきましょう。

どの権力をどの組織が担っていて、それぞれの仕事はなんなのか、照らし合わせながら確認すると覚えやすいです。

図を眺めているだけでなく、実際に手を動かして書いてみるのも効果的です。

三権分立の直前対策法!

それでは具体的に、三権分立の直前対策としてどのようなことに取り組めば良いのでしょうか?

過去問や問題集で演習を繰り返す!

入試問題では、各機関の単体に関する穴埋めよりも三権分立の知識を前提とした複合的な問題が出されることが多いです。

先ほどの図をしっかり頭に入れた上で、複合問題の中でも「使える」知識に仕上げておきましょう。

まとめ

三権分立が理解できたでしょうか?

立法・行政・司法それぞれの権力がお互いにどんなはたらきをしているのか、よくイメージしながら取り組んでみてくださいね。

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監修者|橋本拓磨

橋本拓磨

東京大学法学部を卒業。在学時から学習塾STRUXの立ち上げに関わり、教務主任として塾のカリキュラム開発を担当してきた。現在は塾長として学習塾STRUX・学習塾SUNゼミの運営を行っている。勉強を頑張っている学生に受験を通して成功体験を得て欲しいという思いから勉強効率や勉強法などを届けるWEBメディアの監修を務めている。

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