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高校入試対策!社会・地理の「季節風」がわかる!季節風の特徴から気候との関連まで徹底解説!

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中学社会・地理分野のあちこちで登場する「季節風」という言葉。

季節的に吹く風だろうということはわかっても、教科書のいろんなところに出てくるので、全体を通しての理解が難しいと感じるかもしれません。

この記事では、季節風というキーワードに関連する内容をピックアップしてまとめました。

記事を読んで季節風についての理解をグッと深めてくださいね。

季節風とは

季節風とは、季節によって吹く方向の違う風のことです。

中学の地理ではとくに日本やアジアの季節風を指しており、夏と冬で風向きが反対になる風のことを言います。

季節風は地域の天候に大きな影響を与える

季節風は日本を含むアジアの気候に大きく影響しています。

日本などの海に囲まれた国々はおおむね湿潤ですが、大陸に位置する国々では、海からの季節風(モンスーン)によって雨がもたらされるかどうかで降水量に違いが生じます。

日本に住んでいると雨の恩恵はあまり意識することがないかもしれませんが、どんな土地にでも雨が降るわけではありません。

海の上空にある「水分を含む空気」が陸まで届いてこそ、雨は降るのです。

雨が降らなければ植物が育たず動物や人間も暮らせないため、降水量はその土地の文化に大きく影響を与えます。

季節風に関する高校入試の出題傾向

都立高校入試では、1年を通した気温や降水量の変化をグラフにした雨温図がよく出されます。

雨温図や気候の説明文を見て、「世界地図や日本地図の中からどの都市のものか選ぶ」という出題が多いです。

その説明文の中に「季節風」や「モンスーン」という言葉が出てきたら、季節風の影響が特徴として表れていないかよく見て判断しましょう。

続いては、季節風の影響があるかないかでどういった特徴が見られるのかについて説明します。

季節風はどのように影響を与えるのか?

季節風の影響が大きいのは世界の中でもアジアと呼ばれる地域で、アジアに属する日本でも季節風の影響はもちろん大きいです。

季節風は夏と冬で風向きが反対になるため、季節によって「海から風が吹くか陸から風が吹くか」が変わります。

海から風が吹くと、風に水分が含まれているのでたくさん雨が降り、陸から吹くと雨が降らないといった違いが現れます。

日本については後ほど詳しく説明しますので、まずはもっと広い範囲での季節風の影響を見ていきましょう。

季節風が届く地域と特徴

アジアの中で季節風が届くのは、海に面している南アジアや東南アジアといった地域です。

夏に海から吹いてくる湿った風が雨を降らせ「雨季(うき)」となります。

冬は夏とは風向きが反対になるので、内陸から乾いた風が吹き出して雨が少なくなり「乾季(かんき)」となります。

この地域は湿潤な気候を生かし、稲作や畑作といった農業が盛んです。

稲作は畑作よりも多くの降水量が必要なので、季節風が届く地域の中でもより降水量の多い地域では稲作、稲作が出来るほど雨が多くない地域では畑作が行われています。

季節風が届かない地域と特徴

アジアの中で季節風が届かないのは、内陸部に位置する中央アジアです。

この地域は海から遠く離れているために季節風が届かず、1年を通して雨があまり降りません。

そのため降水量はほとんどなく、砂漠気候などの乾燥した気候となっています。

この地域に住む人々は、水を得やすいオアシス以外では農業をするのが難しいため、主に遊牧によって暮らしています。

世界と季節風の関わり

このように暮らしや食文化なども、季節風の影響のあるなしによって違ってきます。

ちなみに人間が暮らしやすいのは水が豊富な場所なので、世界の中でも湿潤な地域ほど人が多く住んでいます。

世界の総人口のうち6割がアジアに住んでおり、その多くは季節風の届く湿潤な地域に暮らしています。

人口が多いとその分労働力も豊富なため、工業化が進み大都市へ発展しやすいです。

こうしてできた大都市には、上海・デリー・ジャカルタなどがあります。

日本の気候と季節風

それでは、ここからは日本の気候と季節風の関わりについて学んでいきましょう。

日本には春夏秋冬があり、四季がはっきりしています。

こうした日本の気候にも季節風が影響しています。

日本の場合もアジア全体と同様、夏は南東の海から暖かく湿った大気が、冬は北西のユーラシア大陸から冷たい大気が届きます。

日本と他のアジア地域との違い

ここで注目したいポイントは2つ。

  • 日本と大陸の間には日本海がある
  • 日本列島には南北(日本海側と太平洋側)を分けるように山脈が走っている

という2つの特徴から、これまで見てきたアジア地域と日本の気候には違いがあります。

他のアジアの国々では、冬に大陸から吹いてくる風は冷たく乾燥したものであるため、季節風の届く地域でも冬の降水量は少ないです。

でも日本の場合、大陸から吹いてくる冷たく乾いた空気は、大陸から日本列島に届くまでの間に日本海を通ります。

そのため、冷たく湿った空気が運ばれてくることになり、冬の日本海側では雪がたくさん降るのです。

そして日本海側に雪をもたらした風は水分を失い、乾燥した風となって太平洋側へと進みます。

これは日本ならではの特徴ですので、しっかり覚えておきましょう。

日本の気候区

では、日本各地の気候と季節風の関係を詳しく見ていきましょう。

日本の気候区は以下の6つの気候に分けられています。

  • 北海道
  • 日本海側
  • 太平洋側
  • 内陸(中央高地)
  • 瀬戸内
  • 南西諸島

これらの気候区に分けられる理由としては、緯度が大きく違うことによる気温差や海流の影響もありますが、ここでは季節風から説明できる特徴についてまとめます。

前述のとおり、冬の季節風は日本海を通ってくるため、日本海側と太平洋側では気候が以下のように大きく異なります。

  • 日本海側→夏は乾燥し、冬は雪が多く降る
  • 太平洋側→夏に雨が多く、冬は乾燥して晴れることが多い

北海道や南西諸島も季節風の影響を受けますが、この2地域は本州と気温が大きく異なるため、別の気候区に分類されています。

内陸(中央高地)は周りを高い山に囲まれているので1年を通して季節風の影響が少なく、降水量が少ないのが特徴です。

また、内陸性の気候は夏と冬の寒暖差が大きいのもポイントです。

瀬戸内は、冬は中国山地・夏は四国山地に季節風をさえぎられるため1年を通して降水量が少ないのが特徴です。

季節風関連で押さえておきたいキーワード

それでは、高校入試に向けて関連して押さえておきたいキーワードを整理しましょう。

季節風と関連の深い用語

季節風と関連の深いキーワードには、農業・海流・防風林などがあります。

雨が多い地域は林業や果樹栽培に向いているため、地域で盛んな農業や産業と関連付けて覚えていきましょう。

次に、季節風と同じく気候に影響を与える海流との関連は押さえておきましょう。

例えば、北海道の夏の気候を説明するには、季節風の知識に加えて海流の知識も必要です。

夏、北海道に吹く南東の季節風は「寒流である親潮に冷やされる」ため、濃霧が発生しやすく気温の上がらない日が多いという特徴があります。

このように季節風と海流の知識を関連付けて説明できるよう、理解を深めておきましょう。

続いて、冬の季節風に関するキーワードとして防風林が挙げられます。

太平洋側の冬に吹く乾燥した山からの風は、地域によってさまざまな名称で呼ばれています。

からっ風、赤城おろしといった風の名前が出てきたら太平洋側の冬の話です。

こうした乾いた風から家を守るために防風林が作られることもあります。

冬の季節風対策として作られるので、防風林は家の北か西に作られるのが特徴です。

季節風と混同しやすい用語

続いて、季節風と混同しやすいキーワードを整理します。

まずは偏西風

これは季節風と混同してしまう方も多いのではないでしょうか。

最大の違いは、「偏西風はヨーロッパでよく見られるもの」ということ。

偏西風はヨーロッパ、季節風はアジアと、地域が異なることをしっかり確認しておきましょう。

また、日本の東北地方で夏に吹く「やませ」という風も季節風と混同しやすいです。

やませは北東の冷たい風のことであり、この風が吹くと非常に涼しい夏になり、稲などの農作物が育ちにくくなるといった影響があります。

確かに夏という季節にのみ吹く風なのですが、季節風とは風向が違いますし、風の吹く範囲もせまいため季節風とは区別して扱われます。

季節風の入試問題を解いてみよう

それでは、実際の入試問題を解いてみましょう。

次の問題は令和2年度都立高校入試の大問3から抜粋したものです。

“次のⅠとⅡの地形図は、1988年と1998年の「国土地理院発行2万5千分の1地形図(湯野浜)」の一部である。Ⅲの文章は、庄内空港(秋田県)が建設された地域について、ⅠとⅡの地形図を比較して述べたものである。Ⅲの文章のP~Sのそれぞれに当てはまるのは、アとイのうちではどれか。なお、Ⅱの地形図上において、Y-Z間の長さは8cmである。


この空港は、主に標高が約10mから約( P )mにかけて広がる( Q )であった土地を造成して建設された。ジェット機の就航が可能となるよう約( R )mの長さの滑走路が整備され、海岸沿いの針葉樹林は、( S )から吹く風によって運ばれる砂の被害を防ぐ役割を果たしている。

( P ) ア:40 イ:80
( Q )  ア:果樹園・畑 イ:水田
( R )  ア:1500 イ:2000
( S )  ア:南東 イ:北西”

では、さっそく解いていきましょう。

( P )は庄内空港の周りの標高を地形図から読み取る問題です。

Ⅱの地形図で庄内空港の周りに20や40といった標高を表す数字が見られる一方、80という大きな数字はありません。

よって、正解はア:40となります。

( Q ) は、庄内空港が建設されている地域のⅠの地形図から地図記号を読み取れば答えがわかります。

この地域には果樹園や畑の地図記号が多くあるため正解はア:果樹園・畑です。

( R )は、Y-Zで示された滑走路の実際の長さを計算で求める問題です。

地形図の縮尺は2万5千分の1 なので、

8cm × 25000 = 200000cm = 2000m

となりイ:2000が正解です。

そして( S )を解くのに季節風の知識が役立ちます。

海岸沿いに植えられた防風林は季節風の影響を防ぐためのものです。

庄内空港のある秋田県は日本海側に位置しているので、季節風の影響を大きく受けるのは冬。

冬の季節風は北西から吹くため、空欄にはイ:北西が入ります。

よって、正解をまとめると
( P ) ア:40
( Q )  ア:果樹園・畑
( R ) イ:2000
( S )  イ:北西
となります。

季節風の直前対策法!

それでは具体的に、季節風の直前対策としてどのようなことに取り組めば良いのでしょうか?

季節風と気候の関わりをおさらいする!

これまで見てきたように、季節風は日本の気候を理解するベースとして必要な知識です。

高校入試では気候の説明文に「季節風」といった単語が出てきて、気候区分や雨温図を選ばせるような出題が見られます。

アジア全体や日本の各地域の気候を「季節風」という言葉を使って説明できるよう、関連性をおさらいしておきましょう。

まとめ

季節風について理解できたでしょうか?

要点を押さえて「どのように影響するのか」をイメージすることが理解のカギです。

気候への影響をよく考えながら、しっかり覚えていきましょう。

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監修者|橋本拓磨

橋本拓磨

東京大学法学部を卒業。在学時から学習塾STRUXの立ち上げに関わり、教務主任として塾のカリキュラム開発を担当してきた。現在は塾長として学習塾STRUX・学習塾SUNゼミの運営を行っている。勉強を頑張っている学生に受験を通して成功体験を得て欲しいという思いから勉強効率や勉強法などを届けるWEBメディアの監修を務めている。

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