私立栄東高等学校普通科の英語入試は、英文量の多さに加えてリスニング問題があることが特徴です。
そのため、「卓越した読解力」と「高度なリスニング力」が必要になります。
この記事では、そのような栄東高等学校普通科向けの英語独自問題の傾向と対策についてご紹介します。
栄東高等学校普通科入試(英語)の傾向分析
栄東高等学校普通科入試の英語は去年から傾向が変わり、長文読解3題とリスニング問題2題が出題されます。
知識問題も長文読解に含まれるため、読解力が強く求められます。
栄東高等学校普通科入試(英語)の大問構成と出題範囲
栄東高等学校普通科の大問構成は以下の通りです。
大問4リスニング問題 対話文方式大問5リスニング問題 長文形式
大問 | 内容 |
---|---|
大問1 | 長文読解1 |
大問2 | 長文読解2 |
大問3 | 長文読解3 |
では2020年の英語入試の問題を例にして、大問構成を紹介していきます。
栄東高等学校普通科の入試問題は、「長文読解」「リスニング問題」で構成されています。
長文読解は3題あり、それぞれの長文で問題傾向が異なります。
また、長文が3題あることからわかるように「英文の量が多い」ことも特徴です。
それでは、各大問の詳細を見ていきましょう。
大問1 長文読解1
長文読解1は、空欄補充と正誤問題です。
文章の前後から文脈を読み取る力と文法の誤りを見極める知識が問われています。
大問2 長文読解2
長文読解2は語句の並び替え問題と、脱文の挿入問題です。
並び替え問題は、英文中ではあるものの基礎的な問題のため、焦らずに解ききりましょう。
また、脱文の挿入は長文を読むまでに選択肢を把握しておき、読みながら選択肢を選べると効率的に問題を解けます。
大問3 長文読解3
長文読解3は、長文読解1、2と比べて一番長い英文量です。
2020年度の問題では、設問の一部も英文で書かれていました。そのため、英語の問題文にも対応できるように問題演習をしておきたいです。
また、問題の傾向は内容一致問題が中心であるものの、正誤問題も出題されています。
そのため、長文を速く読みながら理解する「速読力」と「読解力」を身につけることは必須です。
大問4 リスニング問題 対話文形式
大問4のリスニング問題は、対話文形式です。
問題用紙には選択肢が記載されているため、解く前にひと通り確認しておきましょう。
なお、問題文は2度読まれます。
大問5 リスニング問題 長文形式
大問5のリスニング問題は、長文形式です。
大問4と異なり、問題用紙には質問文も記載されています。
そのため、リスニング問題が始まる前に目を通しどんな長文が読まれるのかを確認してください。
そうすればリスニング問題の前に問題の着目点がわかります。なお、大問5も問題文は2度読まれます。
栄東高等学校普通科入試(英語)の難易度
栄東高等学校普通科の英語入試の難易度は高いです。長文問題が大問3題分もあるのに加えて、リスニング問題もあります。
リスニング問題では15分程度時間が取られるため、残りの時間で長文3題を解ききる「速読力」が必要不可欠です。
栄東高等学校普通科入試(英語)解答の際の時間配分
栄東高等学校普通科の入試の英語の制限時間は50分です。
大問 | 内容 | 目安時間 |
---|---|---|
大問1 | 長文読解1 | 8分 |
大問2 | 長文読解2 | 10分 |
大問3 | 長文読解3 | 12分 |
大問4,5 | リスニング問題 | 18分 |
リスニング問題の放送時間は15分程度です。事前に設問を読む時間を考えて、18分程度は時間がかかるでしょう。
そして、残りの時間で長文読解を解き終えるという時間配分です。
長文読解の難易度は、1→2→3の順番で上昇します。そのため難易度順に時間をかけていきましょう。
また、リスニング問題があり時間が少ない上に長文は大問3題です。
そのため、難しい問題は後回しにして解ける問題を優先的に解くなど、時間配分にも戦略を持ってください。
栄東高等学校普通科入試(英語)の対策と勉強法
それでは具体的に栄東高等学校普通科入試の英語の対策と勉強法をご紹介します。
中1・中2のうちにやっておきたい対策
中1・中2では、単語や熟語、文法など基礎知識を中心に取り組みましょう。
基礎知識は身につくまでに多くの時間がかかります。1日1ページ、5分でもいいので継続した勉強をしてください。
リスニングについても、この時期から対策をしておくと今後の役に立ちます。
例えば、教科書の本文の音読や、単語の音読、通学中に音声で聞くなど、英文を音でも理解できるようにしていきましょう。
中3の夏前までにやるべき対策
夏までには、知識問題の対策を完璧にしましょう。
前述のとおり、栄東高等学校普通科では長文問題が大問3題です。
試験時間ですべて解き終わるには、相当な速読力と読解力が必要になります。この対策を万全にするために、夏までに知識対策を終えてください。
そして、夏以降は長文読解を中心に取り組めるように計画を立てていきましょう。
また、リスニング対策も本格的に始めましょう。教科書の音読や余裕のある人は英検のリスニング問題に挑戦するのもいいでしょう。
この時期は英検3級レベルに取り組み、夏休み以降では、準2級、2級など難易度の高いリスニング問題にも挑戦してください。
リスニング問題も、単語や文法問題と変わらず時間をかけて身につけていくものです。付け焼刃では歯が立ちません。英語の音声に毎日触れて、慣れていきましょう。
英検3級のリスニング問題はこちらから無料で視聴できます。
https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/grade_3/solutions.html
中3の夏休みにやるべき対策
夏休みは問題演習を中心に取り組んでください。長文読解とリスニング問題の演習を中心に演習しましょう。
栄東高等学校普通科の英語の入試問題は、英文量が多く高難易度です。同レベルの問題集か1つレベルの高い問題集に取り組み、長文に慣れていきましょう。
もし文中で知らない単語が出てきた場合は、推測することを意識してください。
繰り返し初めての文章を読むことで、単語の意味を文脈から推測する力が少しずつ身につきます。
また、リスニング問題は英検準2級や2級レベルの問題を解くなどして、対策を強めていきましょう。
その他にも、教科書の音読や、ラジオやYouTubeなどで英語音源を聞くことで効率的にリスニング力を鍛えられます。
英検準2級リスニング問題
https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/grade_p2/solutions.html
英検2級リスニング問題
https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/grade_2/solutions.html
中3の秋に取り組むべき対策
秋からは過去問演習を優先的に行いましょう。
最低でも3年分の問題を解くことが重要です。
栄東高等学校普通科の英語入試は、2019年から問題の傾向が多少変わっているものの長文読解は解いておいて損はありません。
栄東高等学校普通科独特の出題に慣れていきましょう。
また、必ず身につけたい技術は時間配分です。前述した通り、長文問題を大問3題解くには速読力と読解力が欠かせません。
どのように読んで設問に解答するかを意識しながら過去問に取り組みましょう。
リスニングは、従来の問題演習を継続します。
引き続き英検の問題やラジオやYouTubeの音源でリスニング対策を続けてください。
中3冬・受験直前期に取り組むべき対策
今までの総復習を行いましょう。
下手に新しい問題集には手を出さずに、これまで取り組んできた参考書や問題集などで、間違えた問題や苦手な分野を優先的に復習しましょう。
忘れていそうな単語や文法などの知識問題は、あらためて復習してください。
また、直前期はメンタルコントロールも大切です。
直前期は緊張が増す時期です。映画を見たり小説を読んだりと、自分なりの方法で心身をリラックスさせて本番に臨みましょう。
まとめ
栄東高等学校普通科入試の英語入試では「卓越した読解力」と「高度なリスニング力」が重要です。
特に長文読解力とリスニング力はすぐに身につくものではありません。
反復しながら着実と実力を高めていきましょう。