都立墨田川高校の独自の英語問題の傾向と対策について解説します。
都立墨田川高校の英語の長文問題は比較的長い英文が出題されます。読解についてはたくさん読む練習をすることが重要です。
また、都立墨田川高校はここ数年同傾向の問題が出題されています。そのため、他の学校以上に過去問を解いて準備しておく必要があります。
都立墨田川高校入試(英語)の傾向分析
都立墨田川高校入試の英語はどのような傾向で出題されるのでしょうか?
下記にて、問題の構成と出題傾向、難易度についてまとめました。
都立墨田川高校入試(英語)の大問構成と出題範囲
都立墨田川高校入試の英語は次のような大問構成になっています。
大問1:リスニング(20点)
大問2:対話文(24点)
大問3:説明文(24点)
大問4:物語文(32点)
平成26年以降、配点を含めてこの構成となっているため、大きく変更される可能性は低いことが予想されます。
リスニングは都立共通問題で、大問2~4が独自問題です。全体として1ページ強の比較的長い本文が出題されます。
どの問題も公立中学英語のレベルを超える単語には注が付きます。
ここでは独自問題について詳しい内容をご紹介しましょう。
大問2 対話文(全24点 小問各4点)
3名以上が参加する対話文を読んで設問に答える問題です。特に学生2~3名+大人1名が参加する会話文が多い傾向にあります。
会話の内容や代名詞の指している意味を答える問題などが出題されるため、基本的なことがわかっていれば正答できます。
近年の傾向として同じような形式の問題が出題されることが多いです。以下によく出る形式の問題をまとめます。
- 本文中の1文の単語を並べ替えて意味の通じる文にする問題
本文中にThis 【 in / season / is / this / now / vegetable 】.のような並べ替えられた文があり、 【 】を正しく並べ替えて本文の流れにあった文にする問題です。読解力というよりは文法についての理解を見る問題です。 - 文脈にあうように空白となった1文に適切なものを選ぶ問題
本文に空白があり、空白に入れるのに最も適した1文を選ぶ問題です。 - 本文中の表現を別の文で書き換える問題
本文中の1文について、近い内容の選択肢を選ぶ問題です。 - 登場人物の発言の理由を答える問題
- 本文の内容に関する英語の質問への解答を作る問題
- 本文の内容と合う説明文を選ぶ問題
上記のように、発言者の意図を捉える問題や会話全体の内容が理解できているかを問う問題が出題されます。
消去法などを使って落ち着いて解答しましょう。
大問3 説明文(全24点 小問各4点)
科学等に関する説明文を読んで設問に答える問題です。
本文中に頻出する単語については中学レベルを超えていても注が付きません。
その場合は、本文中に何度も出てくるところから意味を推測することが必要です。知らない単語が出てきてもひるまずに読み進めましょう。
近年の傾向として同じような形式の問題が出題されることが多いです。問題の形式としては、会話文のときと同様の問題も多く出題されます。
以下によく出る形式の問題をまとめます。
- 本文中の1文の単語を並べ替えて意味の通じる文にする問題
本文中にThis 【 in / season / is / this / now / vegetable 】.のような並べ替えられた文があり、 【 】を正しく並べ替えて本文の流れにあった文にする問題です。 - 文脈にあうように空白となった1文に適切なものを選ぶ問題
本文に空白があり、空白に入れるのに最も適した1文を選ぶ問題です。 - 本文中の表現を別の文で書き換える問題
本文中の1文について、近い内容の選択肢を選ぶ問題と書き換えた1文の中で単語が空白になっていて単語を本文中から選ぶ問題があります。同時に出題されることもあります。 - 本文の内容と合う説明文を選ぶ問題
問題の形式が近いので会話文と同様の解き方で解くことができます。段落ごとに意味を取りながら解答しましょう。
大問4 物語文(全32点)
物語文を読んで設問に答える問題です。文法や語彙を問う問題については大問2,3と同様の形式で出題されます。
物語文の問題では登場人物の感情や時系列を問う問題が出題されています。問題文は長いですが、しっかり内容を理解して解答する必要があります。
また、英作文の問題が最後に出題されます。最後まで集中を切らさないように取り組みましょう。
近年の傾向として同じような形式の問題が出題されることが多いです。問題の形式としては会話文のときと同様の問題も多く出題されます。
以下によく出る形式の問題をまとめます。
- 本文中の1文の単語を並べ替えて意味の通じる文にする問題
本文中にThis 【 in / season / is / this / now / vegetable 】.のような並べ替えられた文があり、 【 】を正しく並べ替えて本文の流れにあった文にする問題です。 - 文脈にあうように空白となった文に適切なものを選ぶ問題
空白の文が4箇所あり、4つの文の組み合わせを答える問題が出題されます。 - 本文中の表現を別の文で書き換える問題
本文中の1文について、近い内容の選択肢を選ぶ問題です。 - 登場人物の感情を表す文に対して、その理由を答える問題
本文中の空白となっている単語に適切なものを本文中から選ぶ問題 - 時系列に関する理解を問う問題
物語中の出来事を書いた文が6つありそれが起こった順番を答える問題です。 - 英作文問題
登場人物同士のeメールの中の文を作る問題です。eメールは1通目とそれに対する返信の形式となっており、1通目の中の文を作成します。
登場人物の感情や英作文などしっかり本文を理解していないと答えられない問題が出題されます。
都立墨田川高校入試(英語)の難易度
英語の難易度は標準的といえます。読み返しをせずに通読できれば完答できる程度の分量です。
問題自体はオーソドックスで取り組みやすい問題となっています。ここ数年は問題の形式が固定されているのでしっかり過去問に取り組んでおけば落ち着いて解答できることでしょう。
都立墨田川高校入試(英語)解答の際の時間配分
英語の試験時間は50分です。リスニングが10分程度、読解問題が40分となります。
リスニングの内容によって試験時間が前後する可能性があります。
下記では、使える時間を38分として時間配分の例を示します。
大問2:対話文(本文通読5分 解答7分)
大問3:説明文(本文通読5分 解答7分)
大問4:物語文(本文通読6分 解答8分)
問題を解く順番については、こだわりがなければそのまま上から順番に解いていけばいいと思います。理由は難易度がどれも大きく変わらず、配点にも大きな偏りがないためです。
また、問題文が長く、英作文を含む物語を最後に解く方が落ち着いて取り組めると思います。英作文も文法の問題も配点は同じ4点なので、確実に取れるところから取っていきましょう。
得意不得意がはっきりしていて、過去問を解いた時に大問ごとに得点の偏りが大きい人は正答率が高い大問から解いていくことをおすすめします。
都立墨田川高校入試(英語)の対策と勉強法
都立墨田川高校への合格を目指すためにどのような対策をすればいいでしょうか?
時期別でやっておくべき対策をまとめました。
中1・中2のうちにやっておきたい対策
都立墨田川高校を意識した対策は特に必要ないと思います。
日頃から勉強するくせをつけて基礎的な学力を確保しておきましょう。
中3の夏前までにやるべき対策
- 長文を読む練習をしておきましょう。
- 語彙を増やしましょう。
都立墨田川高校の英語入試では比較的長い英文が出題されます。そのため長い英文を日頃から読んで長文に慣れておきましょう。
注が入るとはいえ中学校レベルでは習わない単語がたくさん出てきます。習った・習わないに関わらず知らない単語が出たら覚えておくようにしましょう。
知らない単語が出るたびに注を見ていては時間のロスになります。
学校でやる範囲にこだわらず高1レベルの単語帳を買って覚えるのも一つの手です。
中3の夏休みにやるべき対策
貴重な長期休暇なので有効的に使うことが大切です。
この時期になっていれば基礎的な学力はついているかと思うので、問題演習を中心に取り組んでいきましょう。演習問題は英作文を含むような問題集を使うのが良いでしょう。
また、家で集中できない場合もあると思います。そのときは図書館の自習室など勉強しかできない環境に身をおいて勉強に集中しましょう。
場合によっては塾などの夏期講習に通うのもありです。特に英作文は自分だけだと間違いに気づけないことがあります。学校や塾の先生に添削してもらいましょう。
中3の秋に取り組むべき対策
問題演習と並行して過去問に取り組みましょう。
特に都立墨田川高校は過去と同じ傾向の問題が数年間続いています。オーソドックスな形式ではありますが、見たことがあるかないかで結果は大きく変わります。
そのため出題形式に慣れていきましょう。
中3冬・受験直前期に取り組むべき対策
過去問を中心に問題演習に取り組みましょう。
新しい参考書や問題集に手を出す必要はありません。同じ問題集を何度も取り組み、すべての問題を答えを見ずに完答できるまでやり込みましょう。
受験も直前なので時間を無駄にできません。完答できた問題についてはもう復習する必要がないので問題集に印をつけて、できない問題に集中して取り組みましょう。
また、体調管理に気をつけて当日まで無理なく勉強することも大切です。
まとめ
都立墨田川高校入試の英語問題の傾向と対策について解説しました。問題数はそれほど多くないとはいえ、短い時間で解答する必要があります。
また、長い英文をいちいち読み返して訳していたら間に合わないので、一回で理解する練習も必要となります。
ここ数年の試験問題は出題形式が似ています。日々の問題演習だけに限らず、過去問は少なくとも5年、可能なら10年分は解いて完答できるようにしておきましょう。
これらを繰り返し出題形式に慣れておけば、当日落ち着いて試験に取り組むことができます。