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都立国立高校の受験情報と入試の傾向・対策!

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都立国立高校はいわゆる「独自校」といわれる学校の中でも「進学指導重点校」と呼ばれるグループ。「英語教育推進校」でもあります。

自由な校風で、東大などの難関大合格者数も全国の公立高校内で最多レベルになっています。そんな国立高校の特徴と入試の難易度・対策のコツをすべてお伝えします。

都立国立高校の基本情報

全国でも上位50位以内に入るレベルで偏差値は70を超えます。そのため、100人以上の生徒が毎年旧帝大クラスや医学部へと進学しています。

「清く、正しく、朗らかに」が校訓。質の高い授業や丁寧な指導、進学指導を推進しています。

学業はもちろん、部活動や生徒会、学校行事などの課外活動も積極的です。これらの活動を通した文武両道と自己実現を掲げています。

3年からは文理別に授業を行います。また、独自のテキストやプリントを使用しているのも大きな特徴です。そのため、生徒の一人一人の希望に沿った指導が期待できるでしょう。

都立国立高校は常に自由な高校

制服はなく自由な校風の中、生徒同士が切磋琢磨した学生生活を送っています。どんなことにも積極的にチャレンジし、全力で取り組む生徒が多いです。

特に日本一レベルの高い「国高祭」が有名。文化祭を見た瞬間に国立高校を選んだという生徒もいるほどです。

都立国立高校の進学実績

都立国立高校は毎年旧帝大クラスや難関私立に関して合格実績があります。

旧帝大クラスの大学には100人前後が進学し、難関私立に関しては年度によって200人以上合格した時もあります。

2020年度
旧帝大+一工:123人
その他国公立:96人
難関私立大学(早慶上理ICU):239人

公式サイトにも合格者数の掲載はあるためご確認ください。
都立国立高校公式サイト

都立国立高校の入試の仕組みと内申・受験の目標点数

国立高校の合格に向けて大切なのは目標設定です。目標を定めて、達成できるように日々研鑽していきましょう。

都立国立高校の入試制度と科目・配点

具体的に都立国立高校の入試制度や必要な科目、配点等を確認していきましょう。

入試制度

都立国立高校においては、

独自問題→国数英の3科目
都立共通問題→英語リスニング問題・理科・社会

となっています。

独自問題の配点

独自問題である国語、数学、英語の配点は以下の通りです。

国語
大問1:漢字の読み取り(全10点)
大問2:漢字の書き取り(全10点)
大問3:文章問題 文学的文章(全24点)
大問4:文章問題 説明的文章(全36点 ※作文12点)
大問5:文章問題 古文を含んだ文章(全20点)

数学
大問1:小問集合(全25~31点)
大問2:関数(全23~25点)
大問3:平面図形(全23~25点)
大問4:空間図形(全23~25点)

英語
大問2:会話文の読解(全40点) 独自問題
大問3:長文の読解(全40点) 独自問題
*大問1は共通問題のリスニングのため省略

都立国立高校合格に必要な目標点の目安

具体的に各科目の目標点数を設定しましょう。そして目標の達成に向けた戦略を練り、都立国立高校の合格に向けて勉強しましょう。

内申点

まずは具体的に都立国立高校に合格するために必要な内申点を考えてみましょう。

都立高校は合計「1,000点満点」で合否が決まります。
内訳は学力テスト(700点満点)と内申点(300点満点)です。

学力テストは5教科500点満点を700点満点に換算します。

内申点は300点満点です。
(5科目×5段階)+(実技4科目×5段階×2)=65点満点を300点満点に換算します。

都立国立高校における内申点の目標は59~61点程度です。

この内申点は「換算内申」と呼ばれ「素内申」とは異なります。素内申と異なり、換算内申は実技科目を2倍して計算しています。そのため、都立入試では相対的に実技科目の成績も重要になります。

換算内申に関してはこちらで詳しく解説しています。
リンク

内申も考慮した本番の目標点

上記のように、都立国立高校における換算内申の目標は59~61点です。では換算内申で60点を獲得した場合、学力検査で必要な点数を算出しましょう。

都立国立高校の合格ラインは約740点/1000点満点中と言われています。そのため740点を基準に計算します。

換算内申60点を300点満点にすると

60/65×300=約277点

都立国立高校の最低合格ラインは約740点/1000点満点です。ここから学力テストの結果を算出すると

740-277=463点

この点数を700点満点から500点満点へと再換算すると

X/500×700=463

X=約331点

ただ、この331点は換算内申が59~61点と非常に高い場合の目安点数です。そのため、本番の試験では「合格最低ラインに1.1倍した点数」を目指すと良いでしょう。

740点を基準にすると、最低合格ラインは740×1.1=814点です。この場合、学力テストの目標点数は次のようになります。

814-277=537

X/500×700=537

X=約383

そのため試験当日の目標点数は「約383点」です。1科目の平均は「約77点」が必要になります。

都立国立高校入試・各科目の対策と勉強法

各教科約8割の得点を獲得できれば、都立国立高校の合格が見えてきます。勉強の計画を練り8割以上の得点獲得を目指していきましょう。

都立国立高校対策のための勉強スケジュール

集中的に国数英の入試対策に臨みたいです。なぜなら教科書レベルを超えた内容が入試では出題されるため。教科書の問題のみならず応用レベルの演習に取り組みましょう。

そのため、夏休み前には国数英の基礎と理科・社会・リスニングを固めてください。夏休みからは独自問題対策を最優先にするためです。

それ以降は過去問演習に取り組みます。志望校の演習のみならず、例えば都立日比谷高校や都立西高校などの偏差値の近い高校の過去問も演習しましょう。

都立国立高校英語の傾向・対策と勉強法

英語入試の大問は3問出題され、都立入試共通のリスニング問題と会話文の読解、長文読解です。標準的な問題も多いものの、文章量が多い点や図を読み取る問題への対策が欠かせません。

そのため、中3の夏までは語彙や文法などの基礎力を高めましょう。また、英検3級や準2級への挑戦も良い勉強になります。

長文読解対策と作文対策は、問題演習が欠かせないため夏休みから取り組みましょう。

それ以降は、独自問題対策のため10年分を目標に過去問演習に取り組みます。基礎と応用の反復を意識し勉強に打ち込みましょう。

都立国立高校数学の傾向・対策と勉強法

数学は大問の後半ほど難問になるうえ、計算量の多い問題が出題される傾向があります。そのため、数学で差をつけるには標準問題を間違えない計算力と発展問題を解く応用力が求められます。

発展問題への対策を考慮すると、中3の初期には試験範囲の基礎を固め夏休みから応用問題の演習を取り組みたいところです。

それ以降は10年分の過去問を解きましょう。なるべく早く基礎を身につけ、応用問題、過去問演習へとステップアップしてください。

都立国立高校国語の傾向・対策と勉強法

漢字の読み書き、文学的文章・説明的文章・古文が出題されます。文章量は多いものの標準的な選択問題が多い傾向です。

そのため、中3の夏休みまでに漢字を仕上げるといいでしょう。漢検をウケる必要はないですが、レベルとしては準2級、2級レベルの習得が理想です。

夏休みからは文学的文章・説明的文章・古文を万遍なく解くことと作文演習を始めましょう。

秋からは入試問題を解き、受験直前期には今までの総復習をしてください。国語は成果が現れにくくモチベーションの維持が難しいです。しかし、諦めずに継続し入試本番を迎えましょう。

都立国立高校理科の傾向・対策と勉強法

共通問題の理科は慣れが大切です。中3の夏までに過去問を演習し経験を積みましょう。問題の難易度は標準的です。

しかし、自由研究のレポートや実験結果を読み取る問題も多く出題されます。単なる暗記だけでは解けない形式のため、入試に似た問題を解きましょう。

都立国立高校社会の傾向・対策と勉強法

共通問題の社会は基礎の理解を夏休み前までに終え、問題演習で知識を定着させていきましょう。

大問数は6問と例年と変わりません。しかし、完答式と記述式の問題が増加傾向にあるため資料やグラフを読み解く力も必須です。

そのため、知識の定着を早い段階で済ませて、知識を活かして問題を解く力の訓練をしていきましょう。

まとめ

標準的な問題から発展問題まで幅広い問題が都立国立高校では出題されます。合格には基礎力はもちろん、高難易度の問題を解く力が不可欠です。

そのためには、独自問題の傾向を分析し、合格へのスケジュール作成が欠かせません。入試までの期間を最大限に活用し、常に目標を意識した勉強に励みましょう。

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監修者|橋本拓磨

橋本拓磨

東京大学法学部を卒業。在学時から学習塾STRUXの立ち上げに関わり、教務主任として塾のカリキュラム開発を担当してきた。現在は塾長として学習塾STRUX・学習塾SUNゼミの運営を行っている。勉強を頑張っている学生に受験を通して成功体験を得て欲しいという思いから勉強効率や勉強法などを届けるWEBメディアの監修を務めている。

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