「地層って何?」「化石が覚えられない!」と悩んでいる人も多くいるのではないでしょうか。
そこで今回は、高校入試数学で出題される地層の傾向と対策について説明します。
直前に押さえるべき勉強法もまとめており、直前期で地層に関して焦っている!と言う人にも役に立つ記事になっているので、ぜひ参考にしてください。
地層とは
そもそも地層とは何なのかについて説明します。
地層とは、「泥・砂・火山灰などが層状に堆積したもの。化石などを含む。」です。
以上のようなものを問われるのが地層の問題になります。
どのような問題が出題されるのか
では、実際にどのような問題が出題されるのでしょうか。
都立高校入試において、過去に出題された問題をみていきましょう。
・平成29年度東京都立高校入試大問2(4) *出典サイト
【解説】
まず、堆積物が砂から泥に変わったということは、水深が深くなったということです。なぜかというと、泥は砂に比べて「小さくて軽い」ので「海岸から遠くまで運ばれる」からです。
海岸から近い方から順に、れき、砂、泥になります。
参考サイト:平成18年度鹿児島県総合教育センター調査研究発表会
上の図でいうと、A=れき、B=砂、C=泥になります。この知識は教科書などで確認して覚えましょう。
次に、地点Aと地点Bの砂の層の上下方向におけるずれの大きさについて考えます。
まず、確認事項として地点Aは標高350M、地点Bは標高345Mです。ここで、地点B砂の層と地点C泥の層の境目地点が何メートルかを確認すると、地点Aは353M、地点Bは349Mです。
だから地点Aと地点Bの砂の層の上下方向におけるずれの大きさは、353Mー349M=4Mです。
よって答えはウになります。
どのように勉強をすればいいのか
次に、地層をどのように勉強すればいいのかについて解説します。
地層を勉強するStepは以下の4つです。
Step1 基礎事項を確認する
Step2 知識を覚える
Step3 参考書で問題を解く
Step4 過去問を解く
では、各ステップごとに詳しくみていきましょう。
Step1.基礎事項を確認する
まずは、基礎事項を確認しましょう。
基礎事項には以下のようなものが該当します。
- 地層のでき方
ex)浸食・運搬・堆積 - 地層のでき方と粒の大きさ
ex)れき・砂・泥 - 柱状図の読み取り方法
- 化石の種類と時代
ex)示相化石と示準化石
高校入試で出題される主な化石とその特徴
4の化石の種類と時代について、高校入試でよく出題される主な化石とその特徴についてが以下の表になります。
名称 種類 特徴
サンゴ 示相化石 暖かくて浅い海に生息。
シジミ 示相化石 海水と淡水が混ざる河口付近や湖に生息。
ブナ 示相化石 やや寒冷な場所に生息。
サンヨウチュウ 示準化石 古生代に生息。
アンモナイト 示準化石 中生代に生息。
恐竜 示準化石 中生代に生息。
ビカリア 示準化石 新生代に生息。
これらは、入試本番までには絶対に覚えるようにしてください。なぜなら、この知識を前提として問題が出題されることがあるからです。
Step2.知識を覚える
基本事項を確認したら、次は知識を覚えましょう。
英語の単語を覚えていなければ長文問題が解けないのと同様に、地理においても用語知識などが無ければ問題を解くことが出来ません。
では、どのように覚えればいいのでしょうか。
知識の覚え方には主に以下の2つのやり方があります。
- 一問一答形式で知識を覚える
- 定期テストを上手に利用
1つずつ詳しくみていきます。
①一問一答形式で知識を覚える
一問一答形式で知識を覚えましょう。
地層の範囲は、歴史のように「流れ」があるものは少ないです。そのため、一問一答で知識を覚えることが効果的です。
例えば、以下のような問題があります。
Q1 粒の大きさが1/16mmより小さい堆積岩を何というか。 A.泥岩
Q2 粒の大きさが1/16mmから2mmの間の堆積岩を何というか。 A.砂岩
Q3 粒の大きさが2mmより大きい堆積岩を何というか。 A.れき岩
Q4 図のA,B,Cを粒の大きい順に並べよ
A.A→B→C
参考サイト:中学理科の学習
おすすめの参考書を以下にあげるので、ぜひ本屋さんなどに立ち寄り手に取ってみてください。
高校入試 入試問題で覚える 一問一答 理科(旺文社)
高校入試直前合格トレーニング一問一答問題集理科(旺文社)
②定期テストを上手に利用
定期テストを上手に利用することも、知識を定着させるのに有効です。
学校の定期テストでは、主に重要単語などが問われます。学校の定期テスト対策を十分に行うとともに、復習をきちんとしましょう。
入試本番のために、定期テストで間違えた箇所をまとめた復習ノートなどを作っておくのもおすすめです。
Step3.参考書で問題を解く
知識を一通り覚えたら、アウトプットとして参考書で問題を解きましょう。
どの教科も同じですが、インプットだけでは知識が本当に身についたのか確認することは難しいです。参考書を解くことで、自分の苦手分野が見つかることも多々あります。
また、地層の問題は解き方を理解すれば解けるものが多いです。
入試本番までに多くの問題にふれて、問題を見ただけで解法が思いつくという状態にしておくと安心です。
Step4.過去問を解く
最後に、過去問を解きましょう。
実際に入試に出題される問題を把握することはとても大切です。なぜなら、問題の出題傾向をつかめるとともに、似たような問題がまた出題されるかもしれないからです。
また、分からなかった問題や間違えた問題は、基礎事項の確認からするようにしましょう。
時間がないからとその問題の復習だけするのでは、真の知識が身についたとは言えません。焦らず基礎から復習をすることで、今後も使える知識になります。
直前だけど大丈夫!直前の地層対策!
「入試まで時間がないのに、地層の問題が全然分からない…!」と焦っている人もいるでしょう。
そこで今回は、「直前期だけど大丈夫!地層対策!」について説明します。
直前期にすべきことは以下の2つです。
- 地層の一問一答の知識を確認する
- 過去問を解く
では、それぞれ詳しくみていきます。
地層の一問一答の知識を確認する
地層の一問一答の知識を確認しましょう。
このことは、先述の「Step1.基礎事項を確認する」と「Step2.知識を覚える」に当てはまります。
先述したおすすめの一問一答問題集などを活用して、直前まで知識を頭にいれましょう。
過去問を解く
また、過去問も解きましょう。
先述の通り、地層の問題にはパターンがあります。問題傾向をつかみ解き方を理解することは、入試問題で点数を取るための確実な方法です。
時間がない場合は地層の分野だけでもいいので、過去5年分ほどの過去問に取り組んでください。
まとめ
今回は、高校入試地層の傾向と対策についての解説をしました。
地層対策には、4Stepで確実に理解しましょう。そのステップを最後にもう一度確認します。
Step1 基礎事項を確認する
Step2 知識を覚える
Step3 参考書で問題を解く
Step4 過去問を解く
高校入試の地層はの問題にはパターンがあり、問題傾向をつかみ解き方を理解することでマスターできます。最後まで諦めずに対策をしましょう。