私立慶應義塾高等学校入試の英語問題は独自の問題が出題されます。
慶應義塾高等学校の英語は難易度が高く、「高度な単語力・文法力」「長文読解の速読力」が必要になります。
そのため、慶應義塾高等学校の試験に合わせた勉強が必要です。
この記事では、慶應義塾高等学校向けの英語独自問題の傾向と対策についてご紹介します。
慶應義塾高等学校入試(英語)の傾向分析
まずは慶應義塾高等学校入試の英語について、問題の構成と出題傾向、難易度等をまとめました。
慶應義塾高等学校入試(英語)の大問構成と出題範囲
慶應義塾高等学校の大問構成は以下の通りです。
- 大問1:書き換え問題
- 大問2:誤文訂正問題
- 大問3:長文適語補充
- 大問4:長文読解
大問1、2は文法や語法の分野として書き換え問題と誤文訂正問題が出題されます。
大問3は本文に合うように空欄に適語を補充する問題、大問4は長めの長文読解問題になります。
それでは、各大問の詳細を見ていきましょう。
大問1:書き換え問題
大問1は、与えられた英文と同様の意味となるように、空欄に適語を補い文章を書き換える問題です。こちらは9題ほど出題されます。
全体的には基礎~標準程度の問題が出題されますが、高校レベルの難問が出題される場合もあります。
単語力や文法の知識についてはしっかりとした対策が必要です。
大問2:誤文訂正問題
大問2は、与えられた英文の中で間違いのある箇所を選択して正しい形に修正する問題が9題ほど出題されます。
こちらも高校レベルの高度な問題が出題される場合もあります。
しかし、同じ形式の演習問題などでよく見られる典型的な問題も出題されますので、問題集などで対策をするとよいでしょう。
大問3:長文適語補充
大問3では、約300語程度の文章の流れに沿うように空欄に適語を埋める問題が10題ほど出題されます。
説明文が取り上げられる場合が多いですが、会話文が出題される場合もあります。
問題の種類としては、文法の知識などですぐに解答できる問題から、本文全体を読んで解答を導き出す問題まで出題されます。
年によっては大問が2題出題される年もあり、その場合は時間に余裕が無くなる可能性が高いです。
問題数の多い大問4を解く時間を確保するためにも、すぐに解けない問題は後にまわすのも一つの手です。
大問4:長文読解
大問4は、2,000~3,000字程度のかなり長い長文読解問題です。物語文が出題される場合が多いです。
問題の種類としては、「英語の質問に答える問題」「文章にあった英文の選択問題」「文章の整序問題」「和訳/英訳問題」などが出題されています。
文章量が多いため、速読力は必須です。問題演習で長めの長文読解問題を繰り返し解いて対策をしましょう。
慶應義塾高等学校入試(英語)の難易度
文法や単語などの英語の基礎力や、文章を早く正確に読み解く読解力が必要であり、難易度は高いです。
特に最終問題の長文はボリュームが多いため「速読力」も求められますので、こちらはしっかりと対策をする必要があります。
慶應義塾高等学校入試(英語)解答の際の時間配分
慶應義塾高等学校の入試の英語の制限時間は60分です。
解答の際の時間配分ですが、以下の配分と順番で解くことをオススメします。
- 大問1:書き換え問題(約5~10分)
- 大問2:誤文訂正問題(約10分)
- 大問3:長文適語補充(約10分)
- 大問4:長文読解(約30~35分)
特に注意する点として、大問4に長めの長文問題があることを忘れないでください。
他の問題に時間をかけすぎず、ここで30分以上の時間を使えるように時間配分に注意してください。
慶應義塾高等学校入試(英語)の対策と勉強法
それでは具体的に慶應義塾高等学校入試の英語の対策と勉強法をご紹介します。
「高度な単語力・文法力」「長文読解の速読力」を身に付けることがポイントになります。
中3の夏前までにやるべき対策
この時期は英語の基礎を高めましょう。
まずは単語力や文法力を鍛えましょう。これらは勉強した分が成績に反映されやすいため、受験勉強のモチベーションのアップに繋がります。
単語帳や単語カードを使い、通学時間などの隙間時間を活用して勉強しましょう。
前述のとおり、慶應義塾高等学校では中学レベルを超えた問題も出題されます。
そのため、難関高校入試用の単語帳を買っておくことをおすすめします。
また、この時期から長文問題に慣れておくことも重要です。
なぜなら、英語の長文読解問題は勉強量が成績に反映されにくいからです。
苦手意識をつけないためにも、早い時期からなるべく沢山の文章を読むことを心がけましょう。
中3の夏休みにやるべき対策
夏前には単語や文法などの基礎知識が身についたと思うので、夏休みは問題演習を中心に取り組みましょう。
特に慶應義塾高等学校の英語入試問題に向けては、「3,000字程度の長めの文章問題」の対策は必須といえるでしょう。
「一週間に4~5問のペースで解く」など、継続的に問題を解き続けることが点数アップのコツです。
また、慶應義塾高等学校の英語入試問題では、記述形式の問題が多いです。
単語については、和訳だけでなく英単語の綴りを間違えずに書けるようにしましょう。
中3の秋に取り組むべき対策
夏休み明けからは過去問にも取り組みましょう。過去2~3年だけでなく、5年以上前の問題まで解くことが重要です。
特に慶應義塾高等学校の英語は、最終問題に長めの文章問題が出題されるため時間配分が難しいです。
最初の問題で考えすぎて後半の問題に手を出せなくなることの無いように、この時期に時間内に最後まで問題を解く感覚を身に付けましょう。
中3冬・受験直前期に取り組むべき対策
参考書や過去問を総復習してください。取り組んできた問題の中で、間違えた問題や苦手な分野を中心に復習しましょう。
単語や文法などの基礎は、使い慣れた参考書で忘れている箇所が無いかを最終チェックします。
この時期の長文問題の対策としては、出題頻度の多い「物語文」を解くことをおすすめします。
一方、受験を直前に控えたこの時期は「体調管理」が最も重要です。
特に睡眠不足は、体調不良や翌日の集中力の低下を引き起こす基となりますので注意してください。
「時間がないので勉強しなければ」という焦る気持ちを抑え、生活のリズムを整えることを心がけましょう。
まとめ
慶應義塾高等学校入試の英語入試では「確実な単語力・文法力」「速読力」が重要でした。
特に長文読解力はすぐに身につくものではありませんので、難しい色々な種類の沢山の英文を繰り返し読み、徐々に文章を読むスピード・読解力を付けていきましょう。
最後に受験直前期は健康管理に特に気を付け、万全の体調で試験に向かえることができるようにしましょう。