慶應義塾高等学校の国語問題は2問の長文読解の大問から構成されます。
慶應義塾高等学校の国語問題の特徴の1つとして、知識問題の割合が多いことが挙げられます。
学校の勉強だけでは不十分な場合もありますので、慶應義塾高等学校の傾向に合わせた勉強をすることが大切です。
この記事では、慶應義塾高等学校向けの国語独自問題の傾向と対策についてご紹介します。
私立慶應義塾高等学校入試(国語)の傾向分析
まずは私立慶應義塾高等学校入試の国語について、問題の構成と出題傾向、難易度等をまとめました。
私立慶應義塾高等学校入試(国語)の大問構成と出題範囲
私立慶應義塾高等学校の大問構成は以下の通りです。
- 大問1:長文読解(論説文、随筆文、古文・漢文のいずれか)
- 大問2:長文読解(論説文、随筆文、古文・漢文のいずれか)
慶應義塾高等学校の国語では、大問として長文読解問題が2問出題されます。
傾向として最も多いのは「論説文」と「随筆文」が1問ずつ出題されるパターンです。
しかし、受験する年によっては同じ分野の問題が2問出題される場合もあるため、苦手な文章の分野を無くすことが重要といえます。
慶應義塾高等学校の国語の特徴として、知識を問う問題が全体の設問数の4割程度を占めていることが挙げられます。
これは他校の受験問題と比較してもかなり多いです。そのため、慶應義塾高等学校に向けた対策が必要となります。
以上を踏まえ、問題の詳細について解説していきます。
大問1:長文読解(論説文、随筆文、古文・漢文のいずれか)
長文問題では、合計10問程度の小問が出題されます。
問題は「漢字問題」「知識問題」「選択問題」「空欄補充」「抜き出し問題」「記述問題」などから構成されます。
「漢字問題」では大問1と大問2で合わせて、書き取りの問題が10問程度、読み取りの問題は5問程度出題されています。
中学で習う常用漢字を超えた難易度の漢字は出にくいため、基礎をしっかりと身に付けておくことが重要です。
「知識問題」では文法や四字熟語、文学史などから出題されます。
長文問題が「古文・漢文」の場合は、古典文法の知識も必要です。
日常的な勉強だけでは知識が不足しますので、国語便覧や高校受験用の参考書などを活用して勉強しておきましょう。
また、慶應義塾高等学校の「記述問題」では、50字程度で解答することが求められます。
本文の内容を繋げただけでは文字数が超えてしまう場合が多いため、要約する力が求められます。
大問2:長文読解(論説文、随筆文、古文・漢文のいずれか)
大問2の長文問題は、大問1と同様に合計10問程度の小問が出題されます。
内容については大問1と同様のため省略します。
私立慶應義塾高等学校入試(国語)の難易度
「文章を読み解く力」と「国語の知識」の両方が試される試験です。
問題の難易度は標準的なものから応用的な問題まで出題されるため、しっかりと受験勉強をしていないと合格は難しいでしょう。
また、問題の量を考えると時間が足りなくなる場合も考えられますので、過去問での勉強や速読などの対策をしておくと良いです。
私立慶應義塾高等学校入試(国語)解答の際の時間配分
慶應義塾高等学校入試の国語の制限時間は50分です。
解答の際の時間配分ですが、以下の配分と順番で解くことをオススメします。
- 大問1、2:長文問題 ※漢字の問題(合計5分)
- 大問1:長文読解 ※漢字以外(合計25分)
- 大問2:長文読解 ※漢字以外(合計25分)
ポイントは漢字の問題を最初に解くことです。
慶應義塾高校の国語の漢字問題は、各大問の最後に出題される傾向にあります。
国語の問題は時間に余裕が無い場合が多いです。
そのため「長文読解問題に時間を取られて漢字に手をつけられない」ことを防ぐため、漢字を先に解いておきましょう。
また、記述問題ですぐに答えが見つけられない場合も、先に知識問題を解くことをおすすめします。
漢字と同様に、時間が無くなって手を付けられないことは無いようにしましょう。
私立慶應義塾高等学校入試(国語)の対策と勉強法
ここでは、私立慶應義塾高等学校の国語の対策と勉強法についてご紹介します。
時期に応じて勉強方法が変わってきますので、参考にしてください。
「知識問題の早めの対策」と「要約力をつけること」がポイントです。
中3の夏前までにやるべき対策
この時期は基礎を固めましょう。
特に私立慶應義塾高等学校の国語の入試問題では、先ほど述べた通り知識を問う問題が他校と比較しても多く出題されます。
これらは量が多いため直前の暗記だけでは得点には繋がりにくいです。
そのため少しずつ地道に勉強することが大切です。
具体的には「学校の小テストで満点を取る」「通学時間に漢字ドリルや国語便覧を読む」など、コツコツ勉強する癖をつけましょう。
また、長文読解問題は勉強時間が成績に反映されにくいです。
そのため、長文問題が苦手な受験生は早めに対策をして問題に慣れておくと良いです。まずは基本的な問題集から始めてみましょう。
時間のあるこの時期は、本や新聞などを読んで長い文章に読み慣れておくと効果的です。
中3の夏休みにやるべき対策
夏休みは問題演習を中心に取り組みましょう。
まずは「論説文、随筆文、古文・漢文」について偏りなく解いて、自分の弱点を把握しましょう。
その後、苦手な問題を中心的に解いていきます。
私立慶應義塾高等学校の国語の記述問題では、要約力が重要になります。
要約力を鍛えるためには「文章を書いてアウトプットすること」が重要です。
具体的には、問題を解いた後に文章の要約を書くことをおすすめします。
その際には、論点や筆者の主張を意識しながらできるだけ短く文章を書くことを意識しましょう。
要約を書いた際には学校や塾の先生に添削してもらうことが大切です。
「自分では考えつかない文章の表現」や「気づかなかった文法などのミス」を見つけられ、要約力アップにつながります。
知識問題の対策も忘れないようにしましょう。引き続き、国語便覧や参考書を活用して勉強を続けてください。
中3の秋に取り組むべき対策
夏休み明けからは、問題演習だけでなく過去問にも取り組みましょう。
過去2~3年だけでなく、5年以上前の問題まで解くことが重要です。
特に、私立慶應義塾高等学校入試は文章問題の分野が年によって異なるので、過去の出題パターンを把握しておくと良いです。
過去問を解く際には、時間を測って解くことを忘れないでください。
中3冬・受験直前期に取り組むべき対策
この時期は今まで使ってきた参考書や過去問を活用して総復習をしましょう。
苦手な問題や不安な知識問題を優先して復習しましょう。
また、この時期は寝不足や風邪などで体調不良になりやすい時期でもあります。
「勉強しなければ!」と焦る気持ちもありますが、万全の体調で受験を迎えることが最優先です。
そのため、睡眠や食事などには家族一丸となって注意して、規則正しい生活を心がけましょう。
まとめ
慶應義塾高等学校の国語入試問題は「知識問題の早めの対策」「要約力をつけること」がポイントでした。
知識問題は日頃の努力の積み重ねが重要ですので、地道に勉強する癖をつけることを忘れないでください。
国語は勉強が成績に反映されにくい科目ですが、諦めずに粘り強く勉強を続けましょう。