都立墨田川高校の独自の数学問題の傾向と対策について解説します。
都立墨田川高校の数学では長期に渡って同傾向の問題が出題されています。特に図形の問題が多くの比率を占めており、たくさん数をこなして慣れておく必要があります。
毎年同傾向の問題が出題されているので過去問での演習が重要です。
都立墨田川高校入試(数学)の傾向分析
都立墨田川高校入試の数学はどのような傾向で出題されるのでしょうか?
下記にて、問題の構成と出題傾向、難易度についてまとめました。
都立墨田川高校入試(数学)の大問構成と出題範囲
都立墨田川高校入試の英語は次のような大問構成になっています。
大問1:小問集合(40点)
大問2:2次関数(20点)
大問3:平面図形(20点)
大問4:空間図形(20点)
配点は多少年によるずれがありますが、出題内容についてはほとんど変わっていません。
基本的な問題がほとんどですが、図形については盲点となりやすい立体が多く出題されています。
特に思考力を必要とするような図形問題に重点が置かれていますのでこれらの対策は必須となります。
各大問について詳しく紹介しましょう。
大問1 小問集合
式や図形の基本的な問題が出題されます。近年は次の6問に固定されています。
- 式への代入
- 連立方程式
- 二次方程式
- 文章題
- 確率
- 図形
問題数が多いのでここの問題は短時間で解く必要があります。問題を見たときに解法がすぐ分かるくらいに数をこなしておくことが重要です。
以下で上記の6問について詳しく見ていきましょう。
式への代入
具体的な値が与えられて、それを2次式に代入する問題です。
愚直に代入して解くこともできますが2次式を変形することで簡単に計算できる問題が好んで出題されています。
「慣れ」の問題もあると思いますが、次のような式変形をすぐに思いつけるかが勝負の分かれ目になります。
- x^2+(a+b)+ab=(x+a)(x+b)
- x^2+2a+a^2=(x+a)^2
- x-2^a^2=(x+a)(x-a)
特に近年は平方根を含んだ値を代入する問題が出ています。
(x+a)^2+bのような形に変形すると簡単に計算できる問題も散見されます。1次の係数が偶数だったり、定数項が2乗となっている場合などは注意すると良いでしょう。
連立方程式
連立方程式を解く問題です。
特段難しいというわけではありませんが、係数が分数や小数になっている問題が出題されます。
計算ミスが起きやすいので係数を整数に直してから計算するなど落ち着いて計算する癖をつけましょう
2次方程式
基本的な問題です。式変形の仮定で簡単な形になることも多いですが、しっかり扱いやすい形に直してから解の公式に当てはめる癖をつけましょう。
文章題
文章の中に未知数を含む問題文から式を立てさせる問題です。何と何が等しいかに注目して式を立てて整理しましょう。
確率
基本的な確率問題が出題されます。
図形を絡めてあるため、一見面倒くさそうに見える問題が多いです。しかし内容は基本的なので落ち着いて取り組みましょう。
図形
作図問題はほぼ出題されると思って良いでしょう。
作図の他に立体の体積などを求める問題が出題された年もあります。近年は作図だけの場合が多いです。
大問2 2次関数
2次関数の基本的な問題が出題されます。放物線とその性質に関する問題がほとんどで、直線や円などを絡めた問題が多いです。
公立中学の定期テストレベルは少し超えますが、基本的な問題なので解き方がわかっていれば完答することも難しくないでしょう。
途中計算も含めて解答する問題も出題されるため、答えが分かればいいではなく、それまでの道筋を論理的に記述する練習も必要となります。
大問3 平面図形
平面図形の基本的な問題が出題されます。円や三角形が与えられて、相似や合同、三角形の性質を使って解く問題が多いです。
こちらも2次関数と同様、公立中学の定期テストレベルは少し超えますが基本的な問題なので解き方がわかっていれば完答することも難しくないでしょう。
証明問題などの記述問題も出題されるので、しっかり対策しておきましょう。
大問4 立体図形
大問4では立体図形が出題されます。
難易度は基本的な問題ですが、公立中学校では盲点となりがちな分野となります。対策したかどうかが如実に結果に現れる問題です。
内容的には基本的な解法がわかっていれば解くことができます。
標準的な問題集で対策しておけば問題はないでしょう。
都立墨田川高校入試(数学)の難易度
問題自体の難易度はそれほど高くありません。ただし、問題数が多いので効率よく問題を解く、分からなかったら飛ばして次に行くといったことが必要となります。
特に大問2~4では記述問題が必ず出題されます。他の問題が難しくない分これらの問題が取れるかどうかで差が付きます。
日頃から答えだけではなく途中計算も論理的に記述する練習をしておきましょう。
都立墨田川高校入試(数学)解答の際の時間配分
試験時間は50分です。見直し時間を4分確保するとして46分での時間配分の例を示します。
大問1:小問集合(10分)
大問2:2次関数(12分)
大問3:平面図形(12分)
大問4:空間図形(12分)
解く順番は上から順番で問題ないでしょう。問題数が多いので分からなかったら思い切って飛ばして次の問題に取り組むなどの工夫が必要です。
全体として易しい問題が多いため、取りこぼしがないように効率よく取り組んでいきましょう。
都立墨田川高校入試(数学)の対策と勉強法
都立墨田川高校への合格を目指すためにどのような対策をすればいいでしょうか?
時期別でやっておくべき対策をまとめました。
中1・中2のうちにやっておきたい対策
特別な対策ははありませんが、普段から数学の問題を解くときに途中式を書きながら解く癖をつけておきましょう。
中3の夏前までにやるべき対策
空間図形を含めた中学校の全範囲を復習しましょう。
ここでもしっかり途中式を書きながら解いていくことを意識してください。
中3の夏休みにやるべき対策
貴重な長期休暇なので有効的に使うことが大切です。
標準的な問題集を1冊取り組みましょう。秋までに1冊やり込むことをおすすめします。
自力で何も見ずに解けた問題には印をつけておき、2周目以降はその問題に取り組む必要はありません。
このように印をつけておくことで自分が苦手で取り組むべき問題が明確になり、効率よく受験勉強することができます。
特に時間をかけられない大問1への対策は数をこなして慣れることが重要となります。
また、家で集中できない場合もあると思います。そのときは図書館の自習室など勉強しかできない環境に身をおいて勉強に集中しましょう。
場合によっては塾などの夏期講習に通うのもありです。
中3の秋に取り組むべき対策
この時期から過去問に取り組みましょう。長い期間同じ傾向の問題が出題されています。学校のホームページから約10年分の過去問が無料でダウンロードできます。少なくとも5年分はやるようにしてください。
内容は違っても似通った傾向が見えてきます。事前にどんな問題が出るかわかっていれば当日焦ることなく問題に取り組めます。
中3冬・受験直前期に取り組むべき対策
この時期も過去問を中心に問題演習に取り組みましょう。新しい問題集に手を出す必要はありません。すでに使っている問題集を2周3周とやりこみ、できない問題をなくしていきましょう。
できた問題には印をつけて自分ができない問題だけに集中して苦手な内容を潰していきましょう。
また、体調管理に気をつけて当日まで無理なく勉強することも大切です。
まとめ
都立墨田川高校の数学では比較的標準的な問題が大量に出題されます。短時間で問題をさばけるように日頃から練習を積んでおくことが重要です。
50分という短い時間なので自分の分かる問題から確実に取り組んでいきましょう。
1問1問が簡単な分、取りこぼしが命取りになります。早く、簡単に、正確に問題を解く練習をしておきましょう。