都立青山高校入試の国語問題では、漢字の読み書き問題に加え、文章問題が3問出題されます。
国語の文章問題は文量がやや多く、記述問題も出題されるため、制限時間内に問題を解くことが重要です。
そのためには、都立青山高校の国語の傾向を知り、その傾向に合わせて勉強する必要があります。
この記事では、都立青山高校向けの国語独自問題の傾向と対策についてご紹介します。
都立青山高校入試(国語)の傾向分析
都立青山高校入試の国語について、問題の構成と出題傾向、難易度等をまとめました。
都立青山高校入試(国語)の大問構成と出題範囲
都立青山高校の大問構成は以下の通りです。
- 大問1:漢字の読み取り(全10点)
- 大問2:漢字の書き取り(全10点)
- 大問3:文章問題 文学的文章(全22〜26点)
- 大問4:文章問題 説明的文章(全30〜36点)
- 大問5:文章問題 古文を含んだ文章(全20〜25点)
例年、漢字の読み書きに加え、文章問題が3問出題されています。
それでは、各大問の詳細を見ていきましょう。
大問1:漢字の読み取り(全10点)
漢字の読み取りでは、2点の問題が合計5問出題されます。
難易度はやや難しく、漢検の3級程度の問題に加えて準2級レベルの問題も出題されます。
そのため漢検の3級~準2級を持っていると、自信をもって漢字問題に取り組めると思います。
大問2:漢字の書き取り(全10点)
漢字の書き取りでは、2点の問題が合計5問出題されます。
難易度は漢字の読み取りと同様で、やや難しい問題も出題されます。
漢字の読み取りはできても書き取りができない受験生は多いので、書き取りについてはノートにしっかりと書いて覚える癖をつけましょう。
大問3:文章問題 文学的文章(全22〜26点)
文学的文章では「小説」や「随筆」などが出題されます。
選択問題が多く、文章を素直に読んでいれば回答できる問題が多いです。
各シーンごとに、登場人物の行動や描写をしっかり捉え、登場人物の心情の変化を意識しながら文章を読み進めることが重要です。
記述問題も出題される場合もあるため、記述問題の回答の対策をしましょう。
文学的文章だけでなく、記述問題全般については、
- 「なぜか」と聞かれる問題には「~から」で答える
- 加点ポイントを押さえ、回答を制限文字数以内にまとめる
- 漢字の間違えをしない ※間違えた場合は減点となる
などのポイントがあります。
そのため、過去問や応用問題を解いて記述問題に慣れておきましょう。
大問4:文章問題 説明的文章(全30〜36点)
説明的文章では、「説明文」や「論説文」が出題されます。
文章だけでなく、「ベン図」や「幾何学図形」など、文章に関連した図を読み取る問題が出題されることが多いです。
説明的文章は苦手な生徒が多いと思いますが、都立青山高校の問題は難易度がやや高めの問題が出題される傾向にあります。
そのため、過去問に加え難易度の高い参考書を使い、難しめの説明的文章に対応できるようにしましょう。
また、説明的文章では文章を読む力だけでなく「語彙力」も重要となります。
なぜなら難しい文章では、文章に読み慣れていても「語彙力が不足しているため内容が理解できない」ということがあるからです。
そのため語彙力を高める訓練をしておくと良いでしょう。
また、この章では例年、自分の考えを述べる200字程度の作文問題が出題されています。
ここでは自分の意見を述べる必要があるため、しっかりと対策をしましょう。
大問5:文章問題 古文を含んだ文章(全20〜25点)
古文を含んだ文章問題では、「詩」「短歌」「漢文」などの古典的な文章に、その対訳や評論が付いた文章が出題されます。
古文と対訳を対応させて考えながら、問題を解いていきましょう。
古文については、語彙や文法、古典の知識が問われる問題も出題されることがあります。
漢字と比べると覚える量は少ないですが、しっかりと対策をしましょう。
都立青山高校入試(国語)の難易度
文章量はやや多いですが、問題は標準的なものが多いです。
選択問題がメインとなりますので、問題文をしっかり読んで紛らわしい選択肢に注意してください。
都立青山高校入試(国語)解答の際の時間配分
都立青山高校の入試の国語の制限時間は50分です。解答の際の時間配分ですが、以下の配分と順番で解くことをオススメします。
- 大問1:漢字の読み取り(1分)
- 大問2:漢字の書き取り(1分)
- 大問3:文章問題 文学的文章(10分程度)
- 大問5:文章問題 古文を含んだ文章(15分程度)
- 大問4:文章問題 説明的文章(15分程度)※作文に5分を想定
漢字の読み書き問題に時間をかける必要はありません。分からない問題は悩みすぎず、余った最後の時間に考えましょう。
文章問題では、比較的解きやすい大問3から解きはじめましょう。大問3を終えたら、大問5を解き始めましょう。
ただし、大問3・5で時間をかけすぎないように注意してください。20分程度の時間が残っていると、安心して最後の問題に取り組めます。
比較難易度の高く作文問題のある大問4は、最後にじっくり解きましょう。
都立青山高校入試(国語)の対策と勉強法
ここでは、都立青山高校の国語の対策と勉強法についてご紹介します。時期に応じて勉強方法が変わってきますので、参考にしてください。
中3の夏前までにやるべき対策
漢字の読み書き問題は必ず出題されるため、定期的に漢字の読み書き問題の対策をしておきましょう。
試験直前に慌てて覚えようとしてもなかなか得点には繋がりません。定期的に勉強する習慣をつけることが大事です。
具体的には、まずは学校の小テストなどで満点を取ることを目指し、こつこつ勉強しましょう。
漢字の読み書きは少ない時間でも勉強できるため、隙間時間を使って効率的に勉強するのがオススメです。
可能であれば、余裕のあるこの時期に漢字検定の3級~準2級を取得しておきましょう。
漢字の実力アップだけでなく、漢検は合格すると立派な合格証明書がもらえるため、モチベーションアップにも繋がります。
論説問題の対策としては、定期テストの勉強や授業の復習に加え、語彙力を高める訓練をすると良いでしょう。
具体的には、ニュースや新聞を読んだり、読書をしたりすることで「普段使用しない言葉に積極的に触れる」ということが効果的です。
特に読解問題は勉強量がすぐに成績に反映されないので、早めに対策をすることが大事です。
中3の夏休みにやるべき対策
夏休みは問題演習を中心に取り組みましょう。
まずは、「文学的文章・説明的文章・古文」を含んだ文章について、偏りなく解きましょう。
そこで弱点を把握したら、苦手な問題を中心的に解いていきます。
作文問題は、この時期から自分の意見を書くことに慣れておきましょう。
作文問題は自己採点が難しいですので、学校や塾の先生に見てもらうのがオススメです。
第三者の客観的な視点が入ることで、自分の文章のクセが分かり効率よく上達できます。
中3の秋に取り組むべき対策
夏休み明けからは、問題演習だけでなく過去問に取り組みましょう。
過去2~3年だけでなく、10年以上前の問題までしっかりと解くことが重要です。
本番の時間を意識して解くことを忘れないでください。
中3冬・受験直前期に取り組むべき対策
この時期は過去問の総復習してください。今まで取り組んできた問題の中で、間違えた問題を中心に復習しましょう。
また、冬は気温の変化や流行りのウイルスで体調不良になりやすいので、家族一丸となって体調管理に気をつけましょう。
まとめ
都立青山高校入試の国語問題は標準的な問題が多いですが、文章を正確に読み、時間内に問題を解く力が必要になります。
成績を上げるためには、問題演習を繰り返すことに加え、時間のあるときは新聞を読んだり読書をすることも効果的です。
国語はすぐに結果につながりにくい科目ですが、諦めずに粘り強く勉強を続けましょう。