受験勉強に集中出来ない原因は?
「勉強をしなければ」という気持ちとは逆に、思うように勉強に集中出来ないことは誰もが一度は経験があると思います。
時間に限りがある受験生にとって、勉強に集中出来ないことは大きな問題ですよね。
そこでこの記事で「勉強に集中出来ないとき」の「原因」を紹介。集中することの基本を知って、普段の勉強に集中しやすい工夫を取り入れてみましょう。
食後の満腹感に注意
「お腹がいっぱいになって眠たくなった」ことはありますか?
食事をとると、体は食べ物の消化を優先してしまいます。
特に満腹まで食べると消化活動はフル回転。その結果消化以外の機能が抑えられてしまうので、眠気に襲われてしまうのです。
眠たくなるとまでいかずとも、食後は消化が優先されてしまうので、勉強のように集中力やエネルギーを必要とする活動で100%のパフォーマンスが出来なくなります。
その結果「何だか勉強に集中できない」状態に。
そうは言ってもお腹がペコペコの状態ではこれもまた集中力が続きません。
そのため勉強の途中で食事をとるときには「満腹にならない量」「腹八分目」を心掛けましょう。
部屋の温度に気をつけよう
「自習室や図書館では勉強に集中出来るのに、家だと勉強に集中出来ない」のはもしかしたらこの「室温」が大きな原因かもしれません。
もちろん暑すぎたり寒すぎたりする部屋では、思うような集中力は発揮されません。
勉強に集中出来る目安は20度前後。これが夏になればもう少し低くなりますし、冬にはもう少し高くなります。
いずれにしても、室温が高くなると眠たくなってしまうので「少し低め」を意識して設定しましょう。
また、これは単純にエアコンの設定温度だけの問題ではありません。
大切なのは勉強している本人が快適だと思える「体感温度」です。
多少室温が低くても洋服を着込めば体感温度は変わりますし、その逆も同様です。
このようにその人の着ているものや、その部屋の湿度、空気の流れによっても体感温度は変わってきます。
そのため、快適と思える部屋の温度に気をつけてみてください。
勉強するための環境が整っているか
室温とともにこちらも家で勉強するときに問題になりやすい、勉強に集中出来ない原因です。
勉強をする場所に余計なものはないでしょうか?
すぐ手に届くところにスマホがあるとついつい触ってしまいます。
テレビがついているとどうしても耳や目がそちらに傾いてしまいますし、お菓子が出ているとつい手が伸びてしまう人もいるでしょう。
一度勉強環境を見直して、余計なものは一切置かないようにしてみましょう。
筆記用具と勉強する分のノートや参考書。これだけあれば十分に勉強ができます。
座った時に視界に入るもの、手の届く範囲に置くものを極力シンプルにして集中できる場所をつくってあげられれば、集中力は格段に上がりますよ。
とはいえ、家は普段のリラックスモードの自分も過ごす場所。同じ場所で勉強モードに切り替えること自体が難しいこともあります。
そんな場合には集中できる場所に移動するのも有効。
図書館や自習室に出かけてみたり、家の中でも「勉強をするためだけの場所」を決めて勉強するようにしてもよいですね。
そもそも受験勉強に対するやる気が出ない
よほど勉強が好きだったり、どうしても行きたい学校があるなどの理由がなければ、受験勉強自体を「楽しい」と思うのは難しいかもしれません。
楽しくないものにやる気を出すのは難しいですよね。そうなれば勉強に集中出来ないのも当たり前です。
ではそもそもの受験勉強にやる気が出ない原因はどこにあるのでしょう?
- 勉強が好きではない
- 目標がはっきりしていない
- やっているのに成績が思うように上がらない
この他にもやる気が出ない原因は様々あります。けれどただ待っていてもやる気が勝手に出てきてくれるわけでもありません。
まずは原因を見つけた上で、「自分が好きな教科からはじめてみる」ことや「志望校を明確にする」「勉強の仕方を見直してみる」ことで対処してみましょう。
受験勉強に集中して取り組める時間の限度
このように、勉強へのやる気が出ないことには様々な要因があります。
しかし人によっては、受験勉強中「やる気が出てきて集中力が何時間も持続した」という経験がある人もいるでしょう。
実は人には平均して「集中力が持続する時間」というものがあるのです。
受験勉強で効率的に集中するために、この「人の集中力」について知っておきましょう。
集中できる時間は実は90分
人が集中できる時間の限界は90分と言われることがあります。
「でも何時間も集中が途切れなかったことがあるよ」と思うかもしれません。
もちろん経験したことがある人もいるように、何時間も集中することが出来ないわけではありません。
ただし長時間の集中はとても体が疲れてしまいます。そのため休息をとっても回復せず、場合によっては翌日に疲労を持ち越しなんてこともあります。
後で体に負担がくるので、過度に長時間集中することはあまり効率的とは言えないんですね。
15.45分に勉強時間を設定しても良い(暗記ものなど)
90分という集中時間のほかにも、効率的に集中する上では「15分・45分という時間の区切り」も知っておきたい数字です。
特に暗記などは90分休憩なしで覚え続けるよりも、15分などの短い時間で区切り、間に5分などの短い休憩をはさみながら反復する方が効果的とされています。
時間制限を設けて集中力up!
人の集中力の持続時間は90分が限度と書きましたが、これには個人差があります。
50分の持続の方が効率が良い人もいますし、60分が適している人も。
いずれの時間でも大事なのは勉強に「時間制限を設けること」です。
例えば「50分で○○を解ききる」と設定するだけで集中力は格段に上がります。
1人で勉強に向かっているとついダラダラと時間を延ばしてしまうこともありますし、時間を気にしながら勉強すると勉強だけに集中しきれません。
そのためタイマーなどを使って時間制限を設けて集中力をコントロールしましょう。
オススメの休憩の取り方
勉強で効率的に集中するためには、勉強の間の休憩の取り方も非常に重要です。
しっかり集中した後で「あー良く勉強した。ちょっと休憩」とスマホに手は伸びていないでしょうか?その休憩の仕方はおすすめできません。
受験勉強中の休憩は、何をしても良いフリータイムではありません。ここでは「勉強に集中するための休憩の取り方」を解説します。
こまめな休憩をとり脳を休めよう
基本的には勉強をしているときに「ちょっと疲れたな」と感じたら5~10分の短い休憩をとるのがおすすめです。
「疲れたけれどもう少しやっちゃおう」と思って無理に集中を続けても、知らない内に集中力は下がっていき、効率的な勉強ができません。
もし疲れたと思ったときに勉強のキリが悪くても、そこで一旦勉強は中断。少しだけ休憩してまた勉強に戻るようにしましょう。
高い集中力の持続時間は15分程度とされていますので、15分ごとにタイマーをかけてこまめに休憩できるように休憩を管理しても良いですね。
休憩中は視覚情報に触れない
人の五感の中で視覚情報は約8割を占めるとも言われます。
目が開いているだけでもそこからの情報を処理するために脳は活動しているんですね。
もちろん勉強をしているときにも目は常に働いています。
そのためしっかりと勉強に使った脳を休めるためには「視覚情報をシャットダウン」するのが効果的です。
ただ目をつぶって過ごしても良いですし、瞑想してみるのも良いですよ。
ケータイ、漫画などの誘惑を遠ざける
「息抜きに」と思って、ケータイや漫画に手を伸ばすのはNGです。
確かにケータイや漫画は息抜きになりますが、これは勉強に集中するための休憩には適しません。
そもそもケータイなどの強い光は目を休めることになりませんし、漫画も読んで「楽しい」と思っている時点で脳を使ってしまっているので、休憩の意味がありません。
勉強中は、ケータイや漫画といった誘惑は手の届かないところに遠ざけておきましょう。
仮眠をすることで脳内をリセット
睡眠も集中力を高めるのに有効ですので、10分程度なら仮眠をとることもおすすめです。
ずっと勉強をしていると、いくら休憩をこまめにとっていてもだんだんと疲れてきます。あるいは「今日はどうやっても集中出来ない」なんて日もあるでしょう。
睡眠は全ての刺激をシャットダウンして脳を休められるので、その後の勉強への集中力が大きく高まります。
もしすぐに眠りにつけなくても、10分目をつぶって静かにしているだけで十分脳の休息になります。
ただし30分以上寝てしまうと、本格的に体が寝てしまって仮眠ではなくなってしまうので短い睡眠で切り上げるようにしましょう。
まとめ
何となくコンディションが整っていて勉強に集中出来るときもあります。一方でどうしても勉強に集中出来ないというときには、次のことに気を配ってみてください。
- 食事
- 室温
- 勉強環境
- 勉強時間
- 休憩のとりかた
ひとつひとつの要素を見直すことで、しっかりと勉強環境が整ってぐっと集中しやすくなります。
限りある受験までの勉強時間、出来るだけ集中出来る時間を作って勉強に励んでいきたいですね。