学習院高等科入試の国語問題では、大きな問題として2つの文章問題が出題されます。
文量の多い文章が出題されることが多く、長い文章に読み慣れておく必要があります。また、記述問題の比率が大きいなどの特徴もあり、学習院高等科の傾向に合わせて勉強することが大切です。
この記事では、学習院高等科向けの国語独自問題の傾向と対策についてご紹介します。
学習院高等科入試(国語)の傾向分析
学習院高等科入試の国語について、問題の構成と出題傾向、難易度等をまとめました。
学習院高等科入試(国語)の大問構成と出題範囲
学習院高等科の大問構成は以下の通りです。
- 大問1:文学的文章
- 大問2:説明的文章
例年、記号問題や記述問題に加えて、漢字の読み書きも出題されています。
それでは、各大問の詳細を見ていきましょう。
大問1:文学的文章
文学的文章では「小説」や「随筆」が出題されます。
文章量が2,000字を超える問題が出題された年もあり、分量の多い長文が出題されることが特徴といえます。
解答の時間を十分に取るためには、文章を早く正確に読む力を身に付ける必要があります。そのため「普段から本や新聞を読む」など文章を読むことに慣れておくと良いです。
問題の種類としては、選択問題に加えて記述問題が複数出題されます。
文学的文章に限らず記述問題では、
- 「なぜか」と聞かれる問題には「~から」で答える
- 加点ポイントを押さえ、解答を制限文字数以内にまとめる
- 漢字の間違えをしない ※間違えた場合は減点となる
などの解答する際に押さえておくべきポイントがあります。
そのため、過去問や応用問題を解いて記述問題の練習をすることが重要です。
大問2:説明的文章
説明的文章では「説明文」や「論説文」が出題されます。
説明的文章は小説などと異なり日常生活で触れる機会が少ないため、苦手な受験生は多いと思います。
問題の傾向として「論理的に文章を読み解く力」を問われる問題が多いです。
そのため「記述問題の多い問題集で論理的に解答する力をつける」「問題集にある論説文の要約文を作る」など、しっかりと説明的文章の対策をする必要があります。
特に後者の「要約文を作る」は、説明的文章を構造的に理解する力がつくため非常におすすめです。
また、説明的文章では文章を読む力だけでなく「語彙力」も重要となります。
語彙力をつけるには、国語便覧や単語帳などを使って勉強することをおすすめします。また、日常的にニュースを見て、分からない語彙を辞書で調べる癖をつけると更に良いです。
時間がない場合は、漢字帳などにでてくる単語を見つけるたびに調べていくだけでも効果があります。
学習院高等科入試(国語)の難易度
文章量が多いため、全ての問題を解くためには高い読解力が必要となります。
記述問題の比率も高く合格者の平均点が50点台の年もあることから、問題の難易度は高いといえるでしょう。
学習院高等科入試(国語)解答の際の時間配分
学習院高等科の入試の国語の制限時間は60分です。解答の際の時間配分ですが、以下の配分と順番で解くことをオススメします。
- 大問1:文学的文章(25~30分)
- 大問2:説明的文章(25~30分)
漢字の問題については、まず最初に取り組むようにしましょう。
大問1の文章量があまりにも多いと感じた場合は、大問2を最初に解くことも選択肢の1つです。
学習院高等科入試(国語)の対策と勉強法
ここでは、学習院高等科の国語の対策と勉強法についてご紹介します。時期に応じて勉強方法が変わってきますので、参考にしてください。
中3の夏前までにやるべき対策
漢字の読み書き問題は必ず出題されます。
そのため、定期的に漢字の読み書きの対策をしましょう。まずは学校の小テストなどで満点を継続して取ることを目指し、こつこつ勉強しましょう。
受験や模試の直前にまとめて覚えようとしても、量が多くすぐに得点に繋がりません。日々の継続した勉強が大切です。
漢字の勉強とあわせて、論説問題の対策として語彙力を高める訓練もしておきましょう。
また、前述のとおり学習院高等科の国語では長い文章が出題される傾向にあります。読解力はすぐに成績に反映されないので、早めに対策をすることが大事です。
具体的には「本を毎月1冊以上読む」など、日常で文章に触れる機会を増やしましょう。
中3の夏休みにやるべき対策
夏休みは問題演習を中心に取り組みましょう。
まずは、「文学的文章・説明的文章・漢字問題」について偏りなく解きましょう。そこで弱点を把握したら、苦手な問題を中心に解いていきます。
また、学習院高等科の国語の入試問題では記述問題が比較的多く出題されます。そのため記述問題の多い問題集などで問題を解く練習をし、「自分の言葉で論理的に解答する力」をつけましょう。
中3の秋に取り組むべき対策
夏休み明けからは、問題演習だけでなく過去問に取り組みましょう。
過去問を解く際には時間をしっかりと測って解きましょう。
学習院高等科の国語の問題は「文章量が多い」「記述問題が多い」という特徴があるため、解答時間に余裕が無い場合が多いです。
時間が足りなくなり、実は解けたはずの問題を逃してしまう受験生は少なくありません。
そうならないように、問題を解くときの時間配分の感覚をしっかりと身に付けることが大切です。
そのためにも時間をしっかりと測って、本番の時間を意識して解くことを忘れないでください。
中3冬・受験直前期に取り組むべき対策
この時期は参考書や問題集、過去問の総復習してください。今まで取り組んできた問題の中で、間違えた問題を中心に復習しましょう。
また、冬は気温の変化や流行りのウイルスで体調不良になりやすいので、「うがい手洗い」「規則正しい生活」など体調管理に気をつけましょう。
まとめ
学習院高等科入試の国語問題は「文量の多い文章への読解力」が必要になります。
成績を上げるためには、問題演習を繰り返すことに加えて読書や新聞を読むことも効果的です。
読解力はすぐに身につくものではありませんので、粘り強く問題演習や読書を続けましょう。