この記事では、慶應義塾高等学校の数学入試問題の傾向と対策についてご紹介します。
慶應義塾高等学校の数学では中学で習う全範囲から出題されるため「苦手な単元を無くすこと」が重要です。
また、計算量の多い問題も出題されることから「解答のスピード」も求められます。
そのため、慶應義塾高等学校の傾向に合わせた対策が必要です。
慶應義塾高等学校の試験に向けた時期ごとのおすすめの勉強方法も掲載していますので、是非ご参考にしてください。
慶應義塾高等学校入試(数学)の傾向分析
慶應義塾高等学校入試の数学について、問題の構成と出題傾向、難易度等をまとめました。
慶應義塾高等学校入試(数学)の大問構成と出題範囲
慶應義塾高等学校の数学の大問構成は以下の通りです。
大問1:小問集合
大問2~7:各単元での大問 ※下記は主な出題範囲
- 文章問題
- 確率
- 2次方程式
- 2乗に比例する関数
- 連立方程式
- 平面図形
- 空間図形
- 関数と図形を合わせた問題 直線、放物線
出題分野は中学で習う全ての分野となっており、大きな偏りはありません。
満遍なく出題されるため、苦手を無くすことが最重要です。
また、年によっては大問8まで出題される場合もありますので注意してください。
それでは、各大問の詳細を見ていきましょう。
大問1:小問集合
大問1は小問集合の問題となります。問題数は4題~9題と年によってばらつきがあります。
過去の傾向として「式の値」「因数分解」「連立方程式」「集合」「確率」「標本調査」などから出題されています。
難易度としては教科書の章末問題程度の標準レベルです。基礎を固めて満点を目指しましょう。
大問2~7:各単元での大問
大問2~7では、図形問題や方程式などの中学生で習う各単元における大問が出題されます。
毎年それぞれの大問で出題される単元は異なります。
基本的には満遍なく出題されますが、「平面図形」「空間図形」「関数と図形を合わせた問題」は出題されやすい分野です。特に入念に対策をしておきましょう。
こちらも難易度は標準的な問題が多いですが、計算量の多い問題が出題されやすいです。
入試対策用の参考書を反復するなど、早く正確に問題を解くことができるような対策をしておくと良いでしょう。
また、記述問題が出題される場合もあります。
そのため、日ごろの勉強から途中経過を省かずに要点を押さえて分かりやすく答案を書くことを心がけましょう。
慶應義塾高等学校入試(数学)の難易度
全体的に標準的な難易度の問題が多いです。
しかし、計算量が多い問題が出題されるため時間に余裕が無いことが想定されます。
そのため、早く正確に問題を解くことができるような対策が必要です。
また、問題は中学で習う全範囲から出題されます。
そのため、受験勉強にあたっては全ての範囲を漏れなく練習して「苦手を無くす」ことが点数アップに効果的です。
慶應義塾高等学校入試(数学)解答の際の時間配分
慶應義塾高等学校の入試の数学の制限時間は60分です。
解答の際の時間配分ですが、以下の配分と順番で解くことをオススメします。
- 大問1:小問集合 10~15分程度
- 大問2~7:各単元での大問 各6~10分程度
前述のとおり時間に余裕の無いことが想定されますので、すぐに分からない問題は考えすぎずに次の問題に取り掛かりましょう。
慶應義塾高等学校の数学は、年によって各大問の出題分野が異なります。
過去問に取り組んで、全ての問題を解き切る感覚を身に付けてください。
大問2~7では、一つの問題に10分以上かからないように注意しましょう。
慶應義塾高等学校入試(数学)の対策と勉強法
受験までの時期によって、勉強内容や気を付けるべきポイントが変わってきます。
この章では慶應義塾高等学校の時期別の入試の対策と勉強法についてまとめましたので、参考にしてください。
ポイントは「苦手な分野を無くすこと」「解答のスピードを上げること」です。
中3の夏前までにやるべき対策
中学で習う範囲の基礎を固めましょう。
数学で覚えた公式を確実に使えるようにすることが重要です。
まずは教科書の基礎問題から章末問題まで解けるように練習をしてください。
前述しましたが慶應義塾高等学校は中学で習う全範囲から出題されます。
そのため、この時期からできるだけ苦手を無くすことが大切です。
具体的には、定期テストや全国模試などで成績の良くなかった分野について、教科書や問題集などを活用して必ず復習するようにしましょう。
特に苦手な分野がある場合は、新しく参考書や問題集を購入してみても良いかもしれません。
分かりやすくポイントを押さえた解説で理解が深まったり、たくさんの類似問題を解くことで苦手を克服しやすくなります。
中3の夏休みにやるべき対策
夏前には基礎を身につけられたと思いますので、夏休みは問題演習を中心に取り組みましょう。
慶應義塾高等学校は標準的な難易度の問題が多いため、演習では標準的な受験用の問題集を使用することをおすすめします。
この問題演習では偏りなく全ての問題を解きましょう。
満遍なく問題を解くことで、自分の苦手分野がはっきりしてきます。
苦手分野については、受験用の問題集・教科書・参考書などをすべて活用してしっかりと対策をしておきましょう。
苦手がなかなか克服できない場合は、関連する定理や公式を自分の手で証明してみることをおすすめします。
定理や公式を忘れにくくなるだけでなく、自分の力で証明することで考える力がつきます。
中3の秋に取り組むべき対策
夏休み明けからは、問題演習だけでなく過去問に取り組みましょう。
過去2〜3年だけでなく、5年以上前の問題までしっかりと解くことが大切です。
前述しましたが、慶應義塾高等学校は時間に追われることが想定されます。
そのため、時間をしっかりと測って、時間内に全ての問題を解き切ることができるようにしましょう。
想定よりも時間がかかってしまった問題については、問題を解いた後に原因を深掘りしてみることをおすすめします。
「計算スピードが足りなかった」「効率の良い解き方があった」「考えすぎてしまった」などの原因に応じた対策を取りましょう。
中3冬・受験直前期に取り組むべき対策
過去問や問題集を活用して総復習をしましょう。
「参考書で苦手な分野を総復習する」「計算効率を上げるために問題演習を繰り返す」ことなど自分にあった勉強をしましょう。
数学の勉強があまり進んでおらず勉強範囲に悩んでいる場合は、出題頻度の高い「平面図形」「空間図形」「関数と図形を合わせた問題」を解くことをおすすめします。
また、この時期は体調管理にも注意してください。
万全の体調で本番を迎えることが最優先ですので、睡眠時間を削って勉強をすることは控えましょう。
まとめ
慶應義塾高等学校入試の数学の対策として「苦手な分野を無くすこと」「解答のスピードを上げること」が重要です。
苦手な分野こそ早めの対策が必要です。期末テストや模試を受けっぱなしにするのではなく、できなかった分野はしっかりと復習しましょう。
すぐに成績が上がらなくても焦らず問題演習を繰り返して、少しずつ苦手を無くして解答のスピードを上げていきましょう。