高校受験キホンのキ(東京都版)

塾選びの参考に!
大手塾と個人塾の違い

高校受験をするにあたって「子供をどこの塾に行かせるといいのか」と不安な保護者の方は多いと思います。

「大手塾だと丁寧に扱ってくれないらしい。」「個人塾って質が良いのかしら?」といった噂を耳にすることもあるでしょう。

そこで今回は、大手塾と個人塾のメリット・デメリットをそれぞれ挙げていきます。

大手塾と個人塾はどちらが良いの?

大手塾と個人塾のどちらがいいのか、「確実にこちらがおすすめ!」というのは存在しません。

なぜなら、学個人の性格や勉強の仕方などにより、その人にマッチする塾というのは異なるからです。

しかしだからといって、受験の合否に関わってくるであろう塾を適当に選ぶわけにもいきません。そこでこの記事では、実際に塾を選ぶときに持っておきたい視点について紹介していきます。

それぞれの特徴が子供に合うか?

大手塾と個人塾を選ぶときに1つの基準になるのが、「子供の性格や目標に沿っているかどうか」です。

例えば、お子様が「競争することで成長する」という性格であれば人数が多い大手塾の方がオススメです。

反対に「マイペースなので自分のペースで勉強したい」という性格であれば、個人にコミットしてくれることが多い個人塾の方が学力向上は期待できます。

このように、自分のお子様の性格に合わせてどの塾が良いのかを判断しましょう。

大手塾のメリット・デメリットについて

それではまず大手塾のメリットやデメリットについてご紹介しましょう。

有名な大手塾としては、都内だけではなく幅広い地域に展開している「東京個別指導学院」「明光義塾」「栄光ゼミナール」などが挙げられます。

それぞれを簡単にまとめました。

塾名 授業形態 特徴
東京個別指導学院 最大1:2 ベネッセの直営
明光義塾 最大1:3 長年のノウハウがある
栄光ゼミナール 集団授業 Z会の傘下の属している

大手であればどこも目立った差はありません。しかし共通して言えるのが「信頼と実績においては他の塾よりも圧倒的な差がある」ということです。

特徴から分かる通り、どの大手塾もどんな生徒でもある程度の結果を残すことができるメソッドを蓄積しているのが魅力的です。

大手塾のメリット

それではまず、大手塾のメリットについてご説明していきます。

情報が集まりやすい

大手塾は全国各地でたくさんの受験生を相手に授業を展開しています。

そのため、「このレベルの生徒にはこのような指導が適切である」「このような問題に対してはこうやって対処する」というようなそれまでの経験に基づく対策を組み立てることができます。

これは大量のデータを蓄積し分析している大手塾ならでは強みです。

さらに、違う都道府県の高校を受けたくなっても大手塾であればそこの都道府県の正確な情報をすぐに得ることができます。

反対に個人塾の場合は地域に根ざしていることも多いため、どうしても取得できる受験情報の量には限りがあります。

その地域を飛び出してチャレンジしたいとなっても、なかなかすぐに情報を得ることは難しいかもしれません。

授業が幅広く対応している

大手塾は規模が大きいので開講している授業数も多いです。

特に、特色のある入試を受ける人たちは通常の科目以外の授業も受けなければならないためこういった授業は必ず必要になります。

また、難関私立を目指している場合は学校独自の入試問題への対策も必須です。

私立入試では教科書レベルを超えた問題も出題されるため、大手塾の用意する幅広い授業を活用することでしっかりした力をつけることができるでしょう。

さらに大手塾は、大量の情報を基に分析した結果を利用して効果的な授業を展開していくので、質も伴った授業を展開できます。

大手塾のデメリット

それでは次に大手塾のデメリットについてです。

料金が高い

大手塾の授業料平均は約30,000円、個人塾の授業料平均は15,000円で大手塾は個人塾の約2倍になっています。

これに加えて、教材費や教室維持費が加算されるため大手塾と個人塾で料金の差がもう少し開きます。特に、教材費や教室維持費は大手塾だと料金がかかるので気をつけてください。

そのため、授業料が思ったより高くなかったとしても教材費や教室維持費で料金が想像以上にかかる場合もあります。

なかなか個人には目が届きにくい

個人塾と比較したときに、どうしても大手塾は一人の生徒に使える時間が少なくなる可能性が高いです。これは、講師一人当たりの担当する生徒数が個人塾よりも多いことが原因です。

特に集団授業を行う塾であれば、生徒一人一人に目を向ける機会はほぼ無いでしょう。

お子様が塾に入ったとしても、「必ずしも熱心な指導をしてもらえるとは限らない」というのが大手塾のデメリットです。

自主性が無いと成績を上げにくい

大手塾の授業は講師がプロであることが多いため分かりやすい授業が多いです。けれども、それが落とし穴になる場合があります。大手塾の分かりやすい授業を聞いた後だと「理解した気持ち」になってしまいます。

しかし、基本的には授業を受けるだけでは成績は伸びません。授業でインプットしたことを、問題集などを使い自分で演習することで初めて身につきます。

もしも、授業を聞いただけで理解した気になりそれ以外の勉強を怠ってしまえば、せっかくのインプットが無駄になってしまうでしょう。

そういった状況に陥らないためにも自分で復習をしなければいけないのですが、自発的に勉強できる生徒はそこまで多くありません。

このように「理解した気持ち」のままで終わってしまうと、大手塾の分かりやすい授業のメリットを最大限に生かすことができません。

個人塾のメリット・デメリットについて

個人塾は、塾長が中心となり大手塾よりも生徒と近い距離で運営する塾です。個人塾でも様々なものがあり、有名なものだとビリギャルにでてきた「坪田塾」が挙げられます。

個人塾には大手塾とは違ったメリット・デメリットが存在します。

個人塾のメリット

まずは個人塾のメリットについてです。

面倒見が良い

個人塾には地域密着型のものもあります。地域密着ゆえに近隣の中学校の授業に合わせながら授業を展開していくことが多いです。

そのため、授業の速度が早くなりすぎず「内容が分からないまま塾の授業が進んでいく」ということがほとんどありません。分からない部分をしっかり解決しながら授業を進めてくれます。

講師の目が個人に届きやすい

大手塾とは異なり、講師一人当たりの生徒の人数が少ないので個人に合わせた指導を行いやすいです。

そのため、「生徒の進度」「学力状況」「志望校」を正確に判断して次のカリキュラムを提案することができます。

周辺地域の高校に強いことが多い

地域密着の個人塾は、その地域の高校に進学したい生徒が集まる傾向にあります。そのため、周辺地域の高校の対策をしっかり行なっていることが多いです。

また、進学実績として地域の高校への進学が多ければ、それだけその高校に特化したメソッドが積み重なっているということ。確実にその高校へ行きたい生徒にとってはかなり心強いでしょう。

さらに個人塾は規模が小さいため、周辺地域の高校の入試制度が変更になった場合にすぐに対応することもできます。

個人塾のデメリット

続いて個人塾のデメリットについてです。

塾によってピンキリ

同じ名前の塾がたくさん存在する大手塾とは違い、個人塾は評判も少なく塾によっては外れの場合もあります。

そのため、情報の量・指導方法・進学実績・講師の力量などを深く観察する必要があります。

ここで見極めに失敗すると指導が丁寧ではない塾に当たる可能性もあるので要注意です。

まとめ

このように、「大手塾」「個人塾」にはそれぞれメリット・デメリットが存在します。そのため、どちらが良いとは一概に言うことはできません。

大切なのは「自分の子どもにはどの塾が一番合っているか」を考えることです。そして、自分の子に適した塾に入ることが学力向上の助けになるでしょう!