高校受験キホンのキ(東京都版)

独自校ごとの
受験勉強対策について!

都立高校の入試では「都立高校共通入試問題」で試験が行われます。一方で、一部の高校ではその高校がオリジナルで作成した「独自問題」が出題されるのをご存知でしょうか?

もし独自問題を出題する高校を受験するならば、必ずその対策をしなければいけません。

都立の独自校対策について

高校が独自の入試問題を出題する独自校ですが、オリジナルの問題にどのように対策すれば良いのでしょうか?

まず、多くの都立高校で出題される共通入試問題は、中学校での勉強内容の基礎がしっかりと身についていれば解けるものです。基本的には教科書の内容をベースに問題が出題されます。

しかし、各校の独自問題となると教科書の勉強だけでは足りません。その高校に合わせた傾向と対策を考えることが必須です。

問題に慣れるための一番の方法は「過去問研究」になります。受験する高校はもちろんですが、その他の独自問題も含めて過去問を解いてみるのが一番の対策です。

都立の独自校って?

独自問題を出題する高校はいわゆる「難関校」の部類です。

具体的には、東京都教育委員会が「進学指導重点校」「進学重視型単位制高校」に指定している高校であり、難関大学への進学実績があり、進学指導にも学校全体で力を入れています。

このような難関校であるが故に、「オリジナルの問題を通じて各校の求める生徒を選抜している」とも言えます。

各々の高校で問題を作成するスタイルは2018年から採用されていますが、これによって独自問題を出す高校の入試の難易度は上がっています。

ですから次に紹介する高校を受験する場合には、しっかりと対策をしておかなければいけません。

どこが独自校に指定されているの?

独自問題を作成する高校は次の10校が指定されています。英・国・数において独自問題が出題されますので、それぞれに対策が必要です。

進学指導重点校

青山高校

国立高校

立川高校

戸山高校

西高校

八王子東高校

日比谷高校

進学重視型単位制校

国分寺高校

新宿高校

墨田川高校

各高校ごとの独自問題の傾向・対策について

それでは以下で、簡単にそれぞれの学校で出される独自問題の傾向・対策をご紹介します。

ちなみに問題自体は各高校のホームページ・学校説明会でも入手できます。

青山高校

標準レベルの問題も出ますので、そこは確実に得点できるようにしておきましょう。英語や国語の選択肢には複雑なものも多く高い処理能力が求められます。

国語では図形の読み取りが必要な設問もあります。

数学は途中の計算過程も重視されるので慣れておかなければいけません。

国立高校

英語で理数系のテーマを読むなどの問題もあり、複合的な力が求められます。

数学では効率良く解くための着眼点が要求され、国語では処理能力が問われる問題もあります。

そのため日頃から多くの問題を解き、対応力を磨くことが必要です。

立川高校

英語は英文のボリュームが多く高い処理能力が求められます。

数学では複数の解法を知っていることを求められる問題なども出ています。

国語では抽象的な文章の読解が要求され、時間配分が難しい出題もあります。

戸山高校

英語では「地図と英文を照らし合わせて答えを導く」などの難問が出ています。

数学では条件整理など複雑な出題が多く、思考力とともに処理能力も求められます。

国語では「複数の意見をふまえて作文を書く」などの難度が高いものが多いです。

西高校

理系の英文が出題されることもあるため、様々な題材に対応するため普段から語彙力を増やすことが必要です。

数学は応用力が必要な問題も多く、時間内に全てを解くよりも「できる問題を確実に得点する」という方が得策です。

国語は小論文の難易度が高いので、普段から難しい文章に慣れておくと良いです。

八王子高校

英語は分析力が必要な難解な問題が多く出されます。

数学では基本的な解答力を十分に発揮できるかが大切です。

国語は選択問題が多いですが、複雑なものが多く記述量も多いので、その分知識系の問題を手早く解くことが要求されます。

日比谷高校

英語では特に英作文が重視されます。

数学はどの大問も難解で、正確に確実に解く応用力が求められます。

国語は選択肢の難度が高く、得点に差がつきやすいポイントです。

国分寺高校

英文にボリュームがあり、選択肢の組み合わせを考えるなど随所で時間をとられそうです。

数学は証明や計算式などの過程が重視されます。

国語も英語同様文章量が多く、加えて作文もあるので高い処理能力が求められます。

新宿高校

英語では「組み合わせを考える問題」など確実に情報を拾う能力が必要になってきます。

数学では基本的な問題も出るのでそこは確実にとっておきたいところです。

国語は選択問題が多いですが、他の高校同様難解なものが多いです。

墨田川高校

英語は英文のボリュームがあり、ある程度の処理能力が求められます。

数学は他校同様、基本的な問題とレベルの高い座標や空間認識問題がまんべんなく出されます。

国語は英語同様に文章のボリュームがあるので慣れておかなければいけません。

まとめ

独自問題はいずれの高校も難問ですから、対策は必須です。独自問題で求められる「応用力」「思考力」「表現力」を磨くためにも、まずは一度いずれかの学校の独自問題を解いてみることをオススメします。