どのくらい差がある?
公立と私立の
学費の違い
高校選びの基準としてどのようなことを考えることがあるでしょうか?その基準の1つに「金銭面」が挙げられると思います。
特に、実際に学費を支払う側である保護者の方にとってはかなり現実的な問題です。そこで今回は、学費面から都立・私立で何が違うのかを説明していきます。
都立と私立では学費に差がある!
「公的な支援が大きい都立」と「自前で運営している私立」では学費の面で大きな差があります。なぜなら私立高校は、破産しないためにもある程度学費を高くする必要があるからです。
私立では平均4倍授業料が高い!
東京都内の私立高校の平均年間授業料が「約46万円」、一方都立高校の年間授業料は「約12万円」です。
都立高校より私立高校の方が4倍も授業料が高いということがわかります。
これはやはり公的支援の有無の差が大きいです。私立高校は教師の人件費や設備費費用なども自分たちで負担しなければいけないので、それが授業料に反映されています。
学費の具体的な内訳について
学費の具体的な内訳について、「入学金・学校教育費・施設管理費」の3つの点から都立・私立をそれぞれ比較していきます。
入学金
都内にある私立高校普通科の場合、平成31年度では「安い高校で10万円(武蔵野)」「高い高校で45万円(堀越)」と高校ごとにばらつきがあります。
これらを平均すると、大体「25万円前後」が入学金として必要になることが多いです。
一方都立高校はの入学金は5,650円です。私立と比べるとかなりの差があることがわかります。
*東京都ホームページ、東京都教育委員会ホームページより
学校教育費
「学校教育費」とは、各家庭が学校教育を受けるために支払う費用のことです。具体的には以下のようなものが学校教育費に当てはまります。
・授業料
・修学旅行費
・学校納付金等
・図書・学用品・実習材料費等
・教科外活動費
・通学関係費
・その他
学校教育費に関する資料の1つに文部科学省が調査したものがあるので、そちらも確認してください。
公立・私立高等学校(全日制)における学校教育費の内訳(平成30年度)
授業料 | 修学旅行費 | 学校納付金等 | 図書・学用品・実習材料費等 | 教科外活動費 | 通学関係費 | その他 | 合計(円) | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
私立高校(全日制) | 230,026 | 53,999 | 215,999 | 42,675 | 56,224 | 114,043 | 6,085 | 719,051 |
公立高校(全日制) | 25,378 | 35,379 | 55,360 | 41,258 | 40,427 | 79,432 | 3,053 | 280,487 |
出典 「平成30年度子供の学習費調査」(文部科学省)
これを見てわかるように、約2.5倍程度学校教育費に差があるのがわかります。やはり学校教育費の面から考えると私立高校は大きな負担になってしまいます。
施設管理費
公立高校の場合、「施設費は0円」です。私立高校の場合だと、「100校程度の施設費が0円」である一方で、施設費が「250,000円(武蔵野)」の高校もあります。
もちろんその分設備には力を入れている可能性は高いですが、できればお金はかけたくありませんよね。
平均すると「4万円程度」ですが、上記のように0円の高校もあるので学校によってかなり差が生じます。
そのため必ず受験する高校の施設費を確認しておいてください。
補助金や奨学金などを活用する
学費面を考えて「できれば子供には公立高校に行ってほしい」と言う保護者の方は多いです。
しかし、万が一公立高校に落ちてしまったり、お子様が「どうしても私立高校に行きたい」と言った場合は、ある程度の出費があることは覚悟する必要があります。
そのときに役立つのが高等学校等就学支援金制度や高校無償化、実質無料制度などです。
それぞれの制度で大切になってくるのが世帯収入が910万円以内の家庭が対象であることです。詳しいことは別記事に記載しているのでそちらの方をご確認お願いします。
まとめ
学費は家計にも関わってくる大切なものです。そのため、学費がどれくらいかかるのか必ず知らないといけません。知った上で判断をできるようにしましょう。