高校受験キホンのキ(東京都版)

ハイレベル都立志望なら
対策必須!
独自問題とは?

都立高校の入試問題では、基本的に「共通問題」が使われます。しかし一部の高校では、学校が独自に作成した「独自問題」を使うこともあります。

お子さんの受験校の中にはこの「独自問題」を出す高校はあるでしょうか?

難関都立高校を受験しようとしている場合、独自問題で試験が行われる学校があるかもしれません。

独自問題って何?

私立では学校独自の問題が出るのが普通ですが、都立高校が自校で作成する独自問題とは何なのでしょうか?

また独自問題を出すからと言って、何か特別な対策が必要になってくるのでしょうか?

ハイレベル校独自の入試問題のこと

多くの都立高校で出される「共通問題」に対して、「独自問題」というのは受験する高校が独自で作成した問題です。自分の高校で作成するので「自校作成問題」と言われることもあります。

独自問題は英・国・数で出題され、入試問題として出されるのは一部の難関校のみです。

難関校で出題される問題ですから、独自問題の難易度は共通問題よりもかなり高いです。

共通問題は教科書の内容をしっかりとおさえていれば解けるので、いかに点を落とさないかが大切になります。

一方独自問題では、教科書レベルを超えるような難しい問題が出題されるので、いかに解ける問題を探して得点につなげるかが重要な試験になります。

難関校がこうした独自問題を出すのは、その学校オリジナルのレベルの高い問題を出すことによって、学校側の求める生徒を選出するのが目的です。

ちなみに独自問題を出す難関校であっても、理科・社会は共通問題が採用されます。

独自入試ではどんな内容が出題されるの?

独自問題が「難関校で出されるレベルの高い問題」ということは分かりました。それでは具体的にどのような内容の問題が出題されるのでしょうか?

各教科の融合問題

例えば、

『道路の溝の上を車が走ると音楽が鳴る仕組みを考え、さらに溝の間隔と車の走行距離をグラフにし、正しい音符を選ぶ…』

というような、一見どの分野の問題か分からないような問題が出ることがあります。

これが、教科を横断した形の「教科融合問題」です。

こうした問題は単に知識を引き出すだけでは解答できず、その場の「思考力・判断力・表現力」などが求められます。

融合問題に限らず、こうした思考力は独自問題全体で必要になりますので、日ごろから鍛えておきたいところです。

融合問題は出題そのものが変わっていますが、これに戸惑うことなく時間配分も気にしながら解かなけれいけません。

ですからできるだけこうした問題には、同じような問題を解いて慣れておきたいですね。

作文

国語においては、2校(立川高校・墨田川高校)を除いて200~250文字程度の作文が出題されます。時間内で書ききるにはボリュームがありますが、その分かなり配点の高いものになっています。

2校を除いてと書きましたが、その2校でも記述問題はありますし、受験する年の入試で他校の独自問題で出されるような作文が急に出題されるかもしれません。ですので、きちんと対策はしておいた方がよいでしょう。

作文などはつい対策が後回しになってしまうお子さんも多いとは思いますが、ある程度のコツや慣れを得るためにもきちんと勉強しておきたいところです。

文章量が多い

都立高校の独自問題はとにかく文章量の多さに特徴があります。

国語の長文読解の長さもそうですし、英語の長文もボリュームがあります。また選択肢の文章も長くて複雑になることもあるので、ただ読むというだけでも時間がかかります。

こうした文章量の多い問題を共通問題と同じ50分で解かなければいけません。そのため、ある程度の高い処理能力が求められると言えます。

そのため全体を見て時間配分を決めたり、解ける問題から効率的に解いて点数につなげていく練習も必須です。

教科書レベルを超えた問題が出る

共通問題は教科書レベルの問題ですが、独自問題は教科書のレベルを超えてきます。

いくら学校の勉強を頑張っていても、それだけでは独自問題のレベルまで達しません。教科書よりもレベルの高い参考書を解きつくしたり、独自問題の対策ができる塾に通ったりといった対策がどうしても必要になってきます。

もちろん過去問の研究も徹底的にした方が良いでしょう。1年分だけでは出題の傾向が変わってしまう可能性もあります。

そのため直近5年分の過去問には取り組んでおきたいところです。

独自問題を出題する都立はどこ?

最後にこのような独自問題を出す都立高校を挙げておきます。

まとめ

受験を予定している高校はあったでしょうか?いずれも学習指導に力を入れている学校で、難関大学の合格実績もあります。

これらの高校を受験したいとお子さんが思っているのならば、独自問題への対策は必須ですので、塾なり問題集なり、親御さんは出来る限りの協力をしてあげてください。