なぜ志望校を決めるのか?
理由と具体的な決め方を紹介
中学3年生になって初めて高校受験を意識し始めた人もいる中、「志望校が全然決まっていない」という方もいるでしょう。
しかし、志望校を決めなければ全く意味のない勉強に時間をかけてしまう恐れもあるので非効率です。
この記事では、志望校を決めるべき理由と決め方について紹介します。
なぜ志望校を決めるのか?
それでは、高校受験をする上でなぜ志望校を決めることが大事なのでしょうか?
ここでは、志望校を決めるべき理由をまとめました。
学校によって入試問題が違うから
学校によって入試問題が違うため、志望校に合格するためには問題の傾向などを分析した上で独自の対策が必要です。
特に私立の場合は、都立のような共通問題は無く、独自問題が出題 されることがほとんどです。そのため、各高校ごとに出題傾向と内容が大きく違います。
例えば、同じ科目を取っても「マークシート式 or 記述式」などの問題形式の違いや、制限時間、配点などが各高校によって全く違うのです。
また、都立の場合は基本的には都道府県で定められた共通問題を解くことが多いですが、難関校レベルだと共通問題以上に難しい独自問題が出題されます。そのため「都立を受けるから周囲と同じ勉強をすれば大丈夫」ということにはなりません。
このように、都立でも学校によっては独自の対策をする必要があるのです。
モチベーションの維持
学校生活において長期間がっつり勉強するのは高校入試が初めてという人も多いです。
そのためどれくらい勉強すればいいのかわからない場合も多く、目標がないと無目的で勉強することになるのでモチベーションが維持できません。
逆に、志望校が決まっていれば目指すべき勉強の目標が定まるのでモチベーションに繋がりやすいです。
また、模試の結果を見れば「志望校合格に必要な学力と現状の自分の学力の差」を把握することができます。
そのため、志望校に合格するために何が足りないかを把握できるのです。
足りないところが多ければ「勉強しなきゃまずい」という焦りが勉強する気を起こさせますし、順調に学力を伸ばせているのであれば自信がモチベーションに繋がります。
また、志望校でやりたい勉強や実現したいことがあるなど強い気持ちがあれば、さらにモチベーションが上がるでしょう。
どこに比重を置くべきかわかる
志望校が決まればどこに比重を置いて勉強するべきかわかります。
志望校が決まっていない状態で勉強を進めても、具体的な目標がないため「今の勉強進捗が順調か?」を測ることができません。私立・公立高校では受験科目も違うので早めに決めるべきです。
また、各高校によって出題傾向や偏差値、目標とすべき点数も変わるので、志望校を決めれば「どの方向性でどれくらい勉強すればいいか」はっきりします。
特に私立や一部のハイレベル都立では独自問題が出されるので、志望校ごとに対策が必要です。
また、都立の場合は調査書や内申点も重要になります。地域によって内申点が合否に関わる比率は違うため、志望校を決めることで「学力テストに向けた勉強だけでなく内申書はどのくらい意識すべきなのか?」ということも判断できるのです。
さらに、一般入試だとしても小論文や面接等など学力テスト以外の選抜方法も重視されたりするので、早めに対策するためにきちんと志望校を定めて「自分はどの要素に比重をおくべきなのか?」ということを意識しましょう。
志望校の具体的な決め方について
ここまでで、「なぜ志望校を決める必要があるのか」について紹介しました。
ここからは志望校の具体的な決め方について紹介します。
まずは高校を知ることから始める
志望校を決められない大きな理由は「高校を知らないから」です。
そのため、最初の第一歩として高校を知るためにホームページを見たり資料請求することで情報収集しましょう。
また、学校説明会などで実際に学校を見学することオススメです。説明会ではより詳しい説明や入試に関するポイントなどを聞ける可能性もありますし、平日に高校を見学することで生徒や学校の雰囲気なども体験できます。
これらの方法は無料でできるためにどんどん自分の足で調べましょう。
また、志望校を調べる際はある程度期限を設けましょう。なぜなら、ダラダラと情報収集しても時間がかかるだけですし、いつまで悩んでいても志望校を決めなければ何も始まりません。
そのため、ある程度期間に区切りをつけた上で情報収集を行いましょう
志望校レベルを決める
次に、志望校のレベルを決めましょう。そのためにはまず模試で現状の学力を知ることが大事です。
なぜなら、現状の学力を知ることで志望校で求められるレベルとのギャップが見えるようになり、「合格するためには何をどれくらい勉強するべきか」などの勉強の指標がはっきりするためです。
もし志望校と自分のレベルがかけ離れていても、あまり気にする必要はありません。仮に高い偏差値だったとしても、きちんと計画を立てて正しい勉強を積み重ねれば成績を上げることは十分可能です。むしろ志望校を妥協してしまうとモチベーションが下がる恐れもあり、かえって勉強の質を下げてしまします。
最初から無理だと諦めずに、まずはシンプルに「自分が行きたい高校」を目指しましょう。
ただし、志望校のレベルが高すぎると不合格になってしまう可能性も高くなるので、必ず滑り止めも併願しましょう。
私立か公立かを決める
次に、私立と公立のどちらを第一志望として受けるのか決めましょう。
そもそも私立と公立では必要な受験科目数が違うので、対策するべき勉強内容と範囲が違います。また、公立では学力テストとは別に内申点が考慮されることが多く、授業態度に気をつけたり定期テスト対策を行うなどして中学校で良い成績を取る必要もあります。
私立では高校ごとに独自試験が出されるので、各高校ごとの出題傾向を見る必要があります。一方、公立では一部の難関校を除いて都道府県ごとに共通の問題が出されるため、各高校ごとに出題レベルにあまり差がありません。
このように私立と公立では対策するべき内容が全く違うので、「私立か公立か」ということは早めに決めましょう。
志望校が決まることで戦略を立てられる!
志望校が決まることで具体的な戦略を立てられます。
例えば「学力テスト+面接」で選抜する高校に対しては勉強だけでなく面接対策も必要です。また独自問題がある高校なら、その傾向を分析しそれに対応できるだけの学力を身につけなければいけません。
このように志望校を決めることで、上記のような志望校の特徴に合わせた対策ができるようになります。
また、志望校を決めておけば受験に必要な科目だけに取り組むことができます。
高校受験までの勉強時間は有限です。色んな教科を手当たり次第勉強していては、本当に必要な勉強が追いつかない可能性があります。
そのため「受験に出ない科目は勉強しない」「配点の大きい独自問題に対応できるよう重点的に勉強する」など、勉強の取捨選択をしましょう。
このように志望校を決めることでその目標に合わせた対策を行うことができ、無駄を省きつつ本当に必要な勉強だけに取り組めるようになるのです。
まとめ
各学校によって出題傾向や受験科目は違うので、志望校を決めなければどこに比重をおいて勉強すればいいかわかりません。
志望校を決めることで具体的な戦略を立てられるようになり、受験に必要な勉強だけに取り組むことができます。
そのため高校受験の第一歩として、まずは志望校を決めましょう。