内申点は中3から
取り返せるか?
【内申点を上げる方法】
都立高校受験においては「試験の点数」と「内申点」の二つの軸が重要です。
内申点の扱いは都道府県により異なりますが、都立の場合は「試験の点数:内申点=7:3」という比率で合否を判定します。成績の3割が内申点で決まると考えると決して侮れないですよね。地域によっては比率が半々なところもあります。
このように内申点が高ければ試験前にすでに有利な位置に付けられるので、内申点は高いに越したことはないです。
しかし保護者の方には「現時点で子どもの内申点が低い…どうしよう」と悩んでいる方もいるかと思います。
そこで今回は「内申点はいつまでなら取り返せるか」、「内申点を上げる方法」について解説します。
内申点はいつまでなら取り返せるか?
内申点は高校受験において非常に重要ですが、過去の成績を変えることはできません。
内申点に不安がある人は、これからの成績に目を向けて気がついた今から行動しましょう。
また、受験生以外でも今回紹介する方法を実践すれば、中学1年生や中学2年生であれば十分挽回できる可能性があります。
参考にされる内申書の時期による!
合否判定に使用される内申書の時期は都道府県によって異なります。
例えば、首都圏の都道府県は以下の時期の内申点を合否判定に使用します。
・東京都:中3のみ
・神奈川県:中2・中3
・千葉県:中1、中2、中3、
・埼玉県:中1、中2、中3
受験予定の都道府県の高校が参考とする内申点の時期を早めに調べておくといいでしょう。
都立は中3のみを評価するので上げることは可能
中学1年生、中学2年生は挽回できる可能性があると書きましたが、先述の通り都立高校の場合は中3の成績が合否判定に使用されます。そのため中学3年生からでも挽回できる可能性が十分にあるということです。
ただし、3年分の内申点を使用する都道府県の公立高校を受ける場合は、中3時に良い内申点を出せば3年間の平均を上げることはできますが、劇的な挽回は難しいでしょう。
内申点を今から上げるには?
それでは具体的に内申点を上げる方法について解説します。高校受験では、内申点が高ければ試験を受ける前にすでに有利な状態を作ることができるので、気づいた今から行動していきましょう。
授業を真面目に受ける
内申点は先生が評価するものなので、先生に自分の頑張り、つまり「関心・意欲・態度」を見てもらわなければいけません。
先生に評価してもらいやすい行動として、以下を意識しましょう。
・授業開始時のチャイムが鳴るときには、机の上に授業の準備をして着席して待つ
・しっかりとノートをとり、先生の話に適宜うなずくなど「聞いている」ということを示す
・姿勢を正し、足を組んだり肘をついたりしないようにする
・積極的に質問する
これらを実践すれば先生への印象だけでなく、授業の理解度や集中力も高まります。
特に実技教科は、テストの結果より関心・意欲・態度を中心に評価されることが多いので、苦手意識があっても一生懸命取り組みましょう。
提出物をしっかり出す
先生から出された宿題やレポートなどの提出物は必ず期限を守って提出しましょう。
期限を守るだけでなく、先生が宿題を出した狙いを考えて丁寧に仕上げて提出することが評価アップのポイントです。
先生は生徒をテストだけでなく、授業態度、提出物など幅広い視点から見ています。「提出するのは当たり前」と考えた上で、さらに質を高めていきましょう。
また、先生によっては「提出物を出しさえすればOK」という場合もあります。それにも関わらず、このような簡単なところで評価が落ちるというのはもったいないですよね。
こうしたもったいない取りこぼしがないように提出物はきちんと出しておきましょう。
定期テストで良い結果を残す
提出物や授業態度も大切ですが、やはり普段の定期テストで高得点を取ることが最も内申点アップにつながります。また、都立高校では一部を除いて教科書の範囲内から共通問題が出題されるのが一般的です。そのため、学校のテスト勉強が結果的に試験勉強の一環にもなります。
特に主要5教科は定期テストを重視する傾向が強いので、しっかりと対策しましょう。
定期テストの勉強が試験にも役立つように、一夜漬けではなく2週間前から計画を立てて勉強していくと効果的です。
計画を立てるのが苦手なお子さんであれば、通信教育教材を取ったり塾に通ったり、保護者の方が一緒に考えたりしてあげるといいでしょう。
まとめ
都立高校の場合は中3時の内申点しか評価されないと言っても、内申点を意識することは勉強を習慣化することにもつながるので、入学時から頑張っておくのが一番です。
それでもやはり、中学1・2年時は部活が忙しく身が入らないかもしれません。
急に頑張り始めるというのは難しいので、授業態度やテスト対策など習慣化してやれるように、内申点の重要性を話してあげましょう。
「あとから少し楽ができる」、またはすでに志望校が決まっているお子さんであれば「〇〇高校は中2の内申点も見るから頑張ろうね」と応援してあげてください。
重要性を認識させて具体的な対策を示してあげられれば、きっとお子さんも頑張ろうという気持ちが芽生えてくるでしょう。